Lenovoの「Windows 10」デバイスにプレインストールされているソフトウェアに深刻なセキュリティホールが発見された。同社はユーザーに対し、このソフトウェアのアンインストールを求めている。
Lenovoは5月31日、セキュリティアドバイザリを公開し、同社の「Lenovo Accelerator Application」に重要度が「高」の脆弱性が存在することを明らかにした。この脆弱性が悪用されると、ユーザーに対し中間者攻撃を行うことが可能になる。
アドウェアなどとは異なり、中間者攻撃はユーザーの通信や活動が監視されている兆候を示さないが、ユーザーの情報や認証情報が盗まれ、リモートからのコード実行やデバイスのハイジャックにつながる可能性がある。
今回問題となっているLenovo Accelerator Applicationは、一部のLenovo製アプリケーションの起動を高速化するものだ。
これはブロートウェア(肥大化ソフト)やクラップウェア(ゴミソフト)などとも呼ばれる種類のソフトウェアで、システムの実行に必要なものではなく、削除しても問題は発生しない。
この脆弱性を最初に発見したのはDuoLabsで(CVE-2016-3944)、同社はASUS、Acer、DELL、Hewlet-Packard(HP)のアップデートプログラムにも問題があると指摘している。
Lenovoのセキュリティホールは、Microsoftの「Windows 10」がインストールされている同社製品に存在しており、対象デバイスの完全なリストは、「305」「Edge 15」「Flex 2 Pro」「Yoga」シリーズなどのノートブックを含む膨大なものだ。「IdeaCentre」や「Yoga Home 500」をはじめとする、39機種のデスクトップPCも対象となっている。完全なリストはLenovoのサポートページで確認できる。
Lenovoの「ThinkPad」シリーズおよび「ThinkStation」シリーズは、この問題の影響を受けない。
同社はユーザーに対し、このソフトウェアをアンインストールするよう推奨している。アンインストールするには、Windows 10の「アプリと機能」で、Lenovo Accelerator Applicationを選択し、「アンインストール」をクリックすればよい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。