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SUSEがHPEの優先Linuxパートナーになった背景

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-09-13 06:30

 Hewlett Packard Enterprise(HPE)は先週、ソフトウェア資産の一部をスピンオフし、Micro Focus Internationalと統合させる計画を発表した。英国に拠点を置くMicro Focusは、COBOLに対する包括的サポートを提供している企業として知られている。この発表には、目立たないものの、もう1つの重要な内容が含まれていた。それは、HPEが伝統的な技術を古くから手がけてきた大手企業として初めて、LinuxディストリビューターであるSUSEと優先的なパートナー関係を結ぶというものだった。


SUSEのマスコットキャラクターであるカメレオンが、HPEのソフトウェア動物園に加わることになった。

 エンタープライズ向けLinuxやメインフレーム向けLinuxを手がける大手ベンダーのSUSEは、クラウド分野で高いシェアを誇る「Ubuntu」の開発元であるCanonicalと、サーバ向けLinuxの大手であるRed Hatとともに、Linuxの3大ベンダーの一翼を担っている。

 Micro Focusは2014年、The Attachmate Groupの買収に伴い、「SUSE Linux」を手に入れた。その3年前、AttachmateはSUSEと、当時SUSEの親会社だったNovellを買収していた。

 IBMやMicrosoftといった大手コンピュータ企業はこれまで、LinuxディストリビューターのLinuxを使用してきている。これらの企業は独自のLinuxを作り上げたりはしていない。非常に小規模ながら唯一の例外は、Oracleが「Red Hat Enterprise Linux」のクローンとして開発した「Oracle Linux」だ。

 一部の「中核ではない」ソフトウェア資産を「スピンオフし、Micro Focusと統合させる」というHPEの計画は一見したところ、クラウドやソフトウェア定義ネットワーク、ストレージといったスタックに対する需要が高まっている業界の現状にあわせて、自社のソフトウェア戦略を修正するのが主な目的だと考えられる。以下は、HPEとMicro Focusによる、統合の計画について説明したスライドだ。



 HPEは自社でソリューションをブレンドしたLinuxシステムによって、インフラやクラウドの長期的な目標の達成に向けて加速したいと考えているのだろうか。筆者にはそのように思える。

 HPEは今回、Linux関連でSUSEと優先的なパートナー関係を結ぶと公式に発表している。またHPEは、「OpenStack」に関するSUSEのノウハウをIaaSである「Helion OpenStack」や、PaaSである「HPE Helion Stackato」に生かす考えだ。

 SUSEは今回の提携に至る前から市場で好調な業績を上げてきている。同社の2016会計年度の売上高は前年比18%以上の成長を見せており、従業員基盤は開発や顧客対応、販売、マーケティングを主体に23%拡大した

 SUSEとHPEは現在、提携の詳細を詰めているところであり、その作業の完了時期を2016年第4四半期と見込んでいる。なお、両社はかなり以前からLinux分野で協力してきている。

 また両社は6月に、垂直統合型のハードウェア/ソフトウェアストレージスタック「HPE Scalable Object Storage Solution with SUSE Enterprise Storage」の提供開始を発表している。Linuxをベースとするこのパッケージは、SUSEの「Ceph」をベースにした「SUSE Enterprise Storage 3」と、HPEのストレージに最適化された「HPE Apollo」サーバ、汎用目的の「HPE ProLiant」サーバを組み合わせたものだ。

 SUSEとHPEは今後、密接に連携していくことになる。今回の提携が両社にとってプラスとなった場合、CanonicalやRed Hatのもとに買収提案が持ち込まれるようになると筆者は予想している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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