編集部からのお知らせ
SNS分析のトレンドまとめ
注目「Googleのクラウド事業を読み解く」

ハイブリッドクラウド戦略のMS、その軸足と展開手段は--AWSとヴイエムウェアの提携を受け

Mary Jo Foley (ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2016-10-14 13:08

 Amazon Web Services(AWS)とVMwareは米国時間10月13日、提携を発表した。これによりAWSは、ハイブリッドクラウドコンピューティングの世界で戦っていくための武器を手にしたことになる。

 一方、何年にもわたってハイブリッドコンピューティングを差別化要因として掲げてきているMicrosoftは12日、その戦略を加速化させるような発表をしている(このタイミングはおそらく偶然ではないだろう)。

 Amazonは長年にわたって、プライベートクラウドを「偽物のクラウド」(false cloud)と呼び、どのようなワークロードであってもすべてパブリッククラウド上にあるべきだと主張してきていた。これに対してMicrosoftは、同じように何年も前から、ワークロードの配備先をオンプレミス環境にするか、パブリッククラウド環境にするか、何らかのハイブリッド環境にするかをユーザー自らが選択できるべきだと主張している。

 Microsoftウォッチャーのなかには、説得力という点で同社のハイブリッドクラウドを推進する主張に軍配を上げる人も少なくない。その理由として、Microsoftはいまも「SharePoint Server」や「Microsoft Exchange Server」「Windows Server」「Microsoft SQL Server」といったオンプレミス版の企業向けソフトウェアを数多く開発、販売している。こういった状況では顧客に対して全面的なクラウド化を推奨できないのもうなずける話だとする評論家もいる。

 しかし、Microsoftの顧客の多くはそのような見方をしていない。彼らは、AWSを利用している多くの法人顧客と同様に、すべてのワークロードをクラウドに移動できる、あるいは移動するべきだとは考えず、特定のアプリケーションを、あるいは少なくともその一部をオンプレミス環境上で稼働させる方法を求めている。

 Microsoftが9月に開催した技術カンファレンス「Microsoft Ignite 2016」では、ハイブリッドクラウドが単にパブリッククラウドとプライベートクラウドをつなげたものではないというメッセージが強調されていた。

 同社が提示している最新の定義によると、ハイブリッドクラウドという言葉には、同社のコンピューティングスタックをまたがるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)と、ユーザーインターフェース要素、さまざまな技術の共有が含まれている。

 10月12日付けのMicrosoftブログへの投稿にあったハイブリッド製品をまとめた図によると、同社はスタックのあらゆる階層で同社のクラウドサービスに対応付けられるオンプレミス製品を用意している。Microsoftはユーザーに対して双方、すなわち「Microsoft Azure」と「Microsoft Azure Stack」、また「Microsoft Dynamics 365」とオンプレミス版の「Microsoft Dynamics」、「Office 365」とオンプレミス版の「Microsoft Office」や「Microsoft Exchange」「Microsoft SharePoint」の配備や使用を勧めている。場合によっては、「Microsoft Azure Hybrid Use Benefit」や、「Microsoft System Center」と「Microsoft Operations Management Suite」を組み合わせた最近の製品を推奨している。


提供:Microsoft

 オンプレミス版の製品はクラウドサービスに比べると堅牢性に欠け、最新の機能を装備するわけでもない。それでも、Microsoftはできる限りオンプレミス版とクラウド版をペアで用意する意向だ。同社の関係者は、オンプレミスの「SharePoint Server」「Windows Server」をはじめ、ほかのエンタープライズソフトウェアのより多くのバージョンについてもオンプレミス版の開発とリリースを継続すると述べている(具体的にどれくらいの数のバージョンをいつまで出すのかなどは筆者も聞いていない)。

 もっとも、ここまでハイブリッドの話をしてきたが、MicrosoftはAzureの顧客を増やそうとしていることは言うまでもない。

 同社は10月12日、「Azure Active Directory Domain Services」の一般提供を開始したことを発表した。これを利用すると、IDの心配をせずに容易にAzureへのアプリの移行 (“Lift-and-shift”) が行える。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    マンガで解説、移行済みの担当者にも役立つ! Windows10移行&運用ガイド

  2. クラウドコンピューティング

    カギは物理世界とクラウドの接続あり!成果が出やすいIoT活用のアプローチを知る

  3. クラウドコンピューティング

    IoTにはこれだけのサイバー攻撃リスクが!まずはベストプラクティスの習得を

  4. セキュリティ

    エンドポイントの脅威対策をワンストップで提供 現場の負荷を軽減する運用サービス活用のススメ

  5. クラウドコンピューティング

    家庭向けIoT製品の普及とともに拡大するセキュリティとプライバシー問題─解決策を知ろう

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]