VMwareの新DaaS--オンプレミスにも仮想デスクトップを配備可能

日川佳三 2017年02月09日 12時11分

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 ヴイエムウェアは2月8日、デスクトップ仮想化ソフトの新版「VMware Horizon 7.1」を発表した。これに合わせ、アプリケーション単位のリモート操作や共有デスクトップのリモート操作に機能を限定したパッケージ「VMware Horizon Apps」と、仮想デスクトップのクラウドサービス「VMware Horizon Cloud」も用意した。いずれも2017年4月から提供する。

 新たに追加したVMware Horizon Appsは、機能をアプリケーションの仮想化に限定したパッケージだ。VM(仮想マシン)型の仮想デスクトップを用意するVDI(デスクトップ仮想化)の使い方はできず、Windows ServerのRDS(Remote Desktop Services)機能を使ってWindows Server上のアプリケーションや共有デスクトップを操作する使い方に限られる。

 もう1つの新形態、VMware Horizon Cloudは、仮想デスクトップをクラウドサービス型で提供するDaaS(Desktop as a Service)だ。特徴は、仮想デスクトップを動作させる基盤として、クラウドだけでなくオンプレミス環境のハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)を選択できること(図1)。クラウド上の管理コンソールから、クラウドとHCIに分かれた仮想デスクトップ群を同時に管理できる。

JMPを構成する3つの技術を組み合わせると、仮想マシンを配備し、アプリケーションを配信し、ユーザー設定を反映する、という一連の流れによって、仮想デスクトップを迅速に配備できる
JMPを構成する3つの技術を組み合わせると、仮想マシンを配備し、アプリケーションを配信し、ユーザー設定を反映する、という一連の流れによって、仮想デスクトップを迅速に配備できる

 VMware Horizon Cloudのライセンスは、既存のDaaSでVMware Horizon Cloudと併売する「VMware Horizon Air」と異なり、仮想デスクトップ台数ではなくユーザーライセンスまたは同時接続ライセンスを採用した。仮想デスクトップをクラウドで動作させる場合は、VMware Horizon Cloudのライセンスとは別に、仮想デスクトップのリソースとなるCPUやストレージについてキャパシティライセンスが別途必要になる。

ジャストインタイムで仮想デスクトップを高速配備

ヴイエムウェアのマーケティング本部でシニアプロダクトマーケティングマネージャを務める本田豊氏
ヴイエムウェアのマーケティング本部でシニアプロダクトマーケティングマネージャを務める本田豊氏

 製品発表会見では、ヴイエムウェアのマーケティング本部でシニアプロダクトマーケティングマネージャを務める本田豊氏が、VMware Horizon 7.1の技術面での特徴を紹介した。

 具体的には、ユーザーの仮想デスクトップを迅速に配備するJMP(Just in Time Management Platform、図2)と、VMware Horizon 7で追加した画面情報端末プロトコルのBlast Extremeの優位性を紹介した。

JMPを構成する3つの技術を組み合わせると、仮想マシンを配備し、アプリケーションを配信し、ユーザー設定を反映する、という一連の流れによって、仮想デスクトップを迅速に配備できる
JMPを構成する3つの技術を組み合わせると、仮想マシンを配備し、アプリケーションを配信し、ユーザー設定を反映する、という一連の流れによって、仮想デスクトップを迅速に配備できる

 JMPの構成要素の1つは、サーバ仮想化基盤のVMware vSphereが備えるInstant Clones(インスタントクローン)技術だ。稼働中の仮想マシンのイメージをメモリー上にコピーできる。これにより、仮想デスクトップを迅速にプロビジョニング(配備)できる。これに対して、これまで使われてきたリンクドクローン技術は、立ち上げていない仮想マシンのイメージをコピーする機能だった。

 2つめの構成要素は、App Volumesと呼ぶWindowsアプリケーションのコンテナ技術だ(図3)。あらかじめ仮想デスクトップにインストールしておくことなく、すでに立ち上がっている仮想デスクトップ環境に対して、Windowsアプリケーションをリアルタイムに配信して追加できる。アプリケーションを追加すると、デスクトップ上に起動アイコンが現れる。アプリケーションと仮想マシンを分離することで、複数の仮想マシンイメージを管理する必要がなくなる。

App Volumesと呼ぶWindowsアプリケーションのコンテナ技術を用意した。あらかじめ仮想デスクトップにインストールしておくことなく、すでに立ち上がっている仮想デスクトップ環境に対して、Windowsアプリケーションをリアルタイムに配信して追加できる
App Volumesと呼ぶWindowsアプリケーションのコンテナ技術を用意した。あらかじめ仮想デスクトップにインストールしておくことなく、すでに立ち上がっている仮想デスクトップ環境に対して、Windowsアプリケーションをリアルタイムに配信して追加できる

 構成要素の3つめは、仮想デスクトップを使うユーザーごとの設定を動的に変更するためのUser Environment Management(UEM)技術だ。ユーザーに合わせてアプリケーションのメニューなどを動的に変更できる。フロアを移動した際に使用するプリンタの設定を動的に変更する、といった使い方もできる。

 JMPを構成する3つの技術を組み合わせると、仮想マシンを配備し、アプリケーションを配信し、ユーザー設定を反映する、という一連の流れによって、仮想デスクトップを迅速に配備できるようになる。

 VMware Horizon 7では、Windows標準のRDP(Remote Desktop Protocol)やVMwareのPC over IPとは別に、新しい画面情報端末プロトコルとしてBlast Extremeが利用できる。Blast Extremeの最大の特徴は、帯域が狭くパケットロスが多い低品質の回線でも使えること。

 回線状態に合わせてフレームレートを自動的に変えて通信できる。製品発表会では、帯域5Mビット/秒でパケットロス率が10%の回線で動画を再生するデモンストレーションを見せた。Blast Extremeを使うと、動画が滑らかに再生できた。

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