富士通と富士通研究所、大阪大学は4月3日、低炭素化クラウド基盤技術の次世代技術者を育成する「富士通次世代クラウド協働研究所」を設立したと発表した。今後の消費電力の増大が予想される次世代クラウド基盤や次世代人工知能(AI)基盤の省エネ化や低炭素化を目指すという。
研究所は大阪大学サイバーメディアセンター内に設置した。クラウド活用で増加が見込まれるデータセンターにおいて、二酸化炭素排出量削減に関する冷媒搬送エネルギーを使わない冷却技術や、低消費電力のAI基盤といった革新的技術、また、その実現に必要なファシリティ制御に求められるセキュリティ技術などを開発する。
また概念実証(POC)などでは、研究員が課題設定と解決手法の検討を行い、即戦力となり得る人材を育成する。富士通独自のディープラーニング専用AIのプロセッサ「DLU」や阪大の大量の実験データを活用したPOCを踏まえ、省エネ化や低炭素化を実現していく。