KPMGコンサルティングは、テクノロジー企業のシニアエグゼクティブを対象に実施した「破壊的技術」に関するグローバル調査レポートを発表した。
これによると、3分の2以上(67%)のテクノロジー企業のエグゼクティブたちが、「破壊的技術は自社およびテクノロジー業界にプラスの効果をもたらしている」と回答した。その一方、「事業部門、技術部門のコラボレーション」「予算編成」「経営幹部による支援」などの項目で、「破壊的技術に対する準備が十分にできている」という回答者は、全体の3分の1未満だった。
破壊的技術に対する準備ができているテクノロジー企業は全体の3分の1未満
この調査は世界16カ国・580人のテクノロジー企業のシニアエグゼクティブを対象に、2016年1月に実施された。対象はハードウェアメーカー、ソフトウェアメーカー、機器メーカー、半導体メーカー、インターネット企業、ソーシャルメディア関連企業およびその他の同業種に属する企業。
国内に限ると、「破壊的技術が、自社およびテクノロジー業界にプラスの効果をもたらしている」との回答は29%にとどまった。逆に「何らかの不利益を被ったことがある」との回答は40%に上る。
グローバルでは国や地域を問わず、破壊的技術に対する最大の懸念として、「他の産業からの新たな競合の参入」が挙げられている。また、「破壊的技術により不利益を被ったことがある」と回答したエグゼクティブの38%が、「新たなテクノロジーのトレンドに乗り遅れた」と回答しており、「破壊的技術が自社にプラスとなっている」と答えた回答者の46%は、競合他社よりも早く新しいテクノロジーに投資していることが明らかになった。
破壊的技術に対する投資
KPMGコンサルティングでは、破壊的技術への投資は広範囲に及ぶことから、「生産性」「運用コスト」「顧客体験」といった主要な指標をもとに、適切な投資を行っていくことが重要だとしている。