KPMG FintechとH2 Venturesが米国時間12月14日に共同で発表した「Fintech 100」リストによると、2015年は、保険会社と中国に拠点を置くフィンテック関連の新興企業が顕著に増加したという。
Fintech 100は、世界中の実績のあるFintech企業上位50社とFintech新興企業50社で構成される。
H2 Venturesの創設パートナーであるToby Heap氏は、2014年に初めてFintech 100リストを発表して以来、同リストでより大きな役割を果たす保険会社が顕著に増加していると述べ、もう1つの変化は中国企業の数が「少し異常な水準」に達したことだ、と付け加えた。
Heap氏は例として、同リストで1位になった中国の保険会社ZhongAn(衆安)を挙げた。
「われわれが2014年にFintech 100リストをまとめたとき、ZhongAnはまだ存在していなかった。同社はこの1年間で9億3000万ドルのSeries A(資金調達)を実施し、市場評価額100億ドルとされた。この数字を見れば、中国市場の潜在能力の規模と範囲をある程度ご理解頂けると思う。出資者がこれだけの大金と高評価を与えたのは、投資から利益を得られる可能性があると判断したからだ」(同氏)
リストに名を連ねたほかの中国企業には、4位に入ったマーケットプレイスレンディング新興企業のQufengqiや11位のLufaxが含まれる。計6社の中国企業が上位50位にランクインし、計7社の中国企業がFintech 100リストに名を連ねた。
KPMG Fintechのパートナーでグローバル共同リードのIan Pollari氏は、2014年に上位50位に入った中国企業はわずか1社だったことを考えると、中国企業は大きな躍進を遂げている、と指摘した。
「これは本当にグローバルなリストで、米国外の企業が40社もランクインしている。2014年は、北半球に拠点を置く企業の比率が高かった。2015年は、アジア太平洋地域の企業が22社に増えた。これは、偏りが解消されつつあることと、フィンテックが世界的な潮流であることを示している」(Pollari氏)
2015年のFintech 100にランクインした企業の地域別内訳は、南北アメリカ大陸が40%、 EMEA(欧州、中東およびアフリカ地域)が20%、英国が20%、アジア太平洋地域が22%だった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。