米国は、エクサスケールのスーパーコンピュータ開発への取り組みに、今後3年で2億5800万ドルを投じることを明らかにした。
米エネルギー省長官のRick Perry氏は米国時間6月15日、ハードウェアやソフトウェアの技術、アプリケーションの開発について、AMD、Cray、Hewlett Packard Enterprise(HPE)、IBM、Intel、NVIDIAに政府が資金援助を行うことを発表した。6社は最低でもプロジェクト費用総額の40%を出資し、投資総額は4億3000万ドル超となる見通しだ。
「米国が高性能コンピューティング(HPC)分野でリーダーシップを維持することは、国家として安全、繁栄、経済的競争力に不可欠だ」とPerry氏は述べている。
資金は「PathForward」プログラムの一環として、エネルギー省のExascale Computing Project(ECP)から提供される。2021年までにエクサスケールのシステムの実現を目指す。
ECPのディレクターPaul Messina氏は、「PathForwardの支援を受ける取り組みには、革新的なメモリアーキテクチャ、高速なインターコネクト技術、信頼性の向上したシステムの開発、そしてエネルギー需要が法外に高くなることなく、コンピューティング能力を高めるアプローチが含まれる」と述べている。
ここ数年、スパコンランキング「TOP50」の上位2位を独占しているのは中国のスーパーコンピュータだ。2つとも中国の国立スーパーコンピュータセンターが運用しており、江蘇省無錫市にある「Sunway TaihuLight(神威・太湖之光)」は93ペタフロップス、広州市にある「Tianhe-2(天河二号)」は34ペタフロップスを記録している。
米エネルギー省もリーダーシップを維持していると述べている。「米国は世界最速のコンピュータ10台のうち5台を占めており、オークリッジ国立研究所の『Titan』は、中国の1位、2位のシステムに次ぐ3位にランクしている」と記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。