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海外コメンタリー

ますます活発化するIoTの取り組み、データ活用力が鍵に

Forrester Research Dan Bieler 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2018-04-12 06:30

 データ管理と、データ権利の共有は、IoTのエコシステムをめぐる議論における重要な観点だ。企業にとって、「インダストリー4.0」はプロセスをまたがってデータについて考える新たな方法となる。また、デジタルテクノロジを用いたリアルタイムでのプロセス統合と、「あらゆる場所でのインテリジェンス」、分散されたインテリジェンスに関する話でもある。インダストリー4.0は、企業間取引(B2B)の文脈ではバリューチェーンをまたがったエンドツーエンドの透明性についての話になる。その一方、企業対顧客(B2C)の文脈では、パーソナライズされた個人向けのソリューション、つまり特定の状況における特定の顧客に適切となるソリューションについての話となる。

 今回で5回目となったBosch ConnectedWorldカンファレンスは年を追うごとに、インダストリー4.0というソリューションに取り組む世界の企業にとって参加すべきIoT関連のイベントになっていた。このカンファレンスが「Mobile World Congress」や「CeBIT」といった従来型のトレードショーと違うのは、「気合いを入れて取り組む」という雰囲気が充満しているところだ。今回のカンファレンスでは以下のような価値ある洞察がもたらされた。

  • IoTソリューションは突き詰めるとデータに行き着き、またそうあるべきだ。IoTソリューションは資産を追跡、監視し、意思決定を自動化するという話だ。物流管理プロバイダーであるPanalpina World Transportは、本来の出荷スケジュールが遅延、あるいは何らかの障害が発生した場合に新たな配送経路を算出する資産出荷ソリューションのデモを実施した。またBoschは、農業分野での応用例として、オリーブ農園向けのかんがいソリューションである「Internet of Trees」(樹木のインターネット)のデモを実施した。このソリューションでは、もともとはBoschのガスタンクやサイドエアバッグ、油圧システム向けに開発されたセンサを使用してオリーブの木の葉の圧力を測定し、水やりの時期や量を農園管理者に知らせるようになっている。
  • 業界をリードするIoT企業は、データプラットフォームとともにデータのビジネスモデルを開発しなければならない。Boschの長期的なビジネスモデルにとって、データの重要性は明らかだ。戦略的な疑問は、Boschがデータによって生成された、機械に特化した洞察に課金したり、機械に関連する匿名化されたデータセットを販売したり、プロセスの強化に向けた情報を比較評価すべきかどうかというものになる。Boschは同社の長期的なビジネスモデルにとっての、追加データを作り出す材料としてのデータの重要性を十分に認識しており、データの送信や理解、保存、処理、可視化、調査のためのプラットフォームとして「Bosch IoT Data Manager」をローンチする予定だ。
  • IoTソリューションの成功には人間系が鍵となる。デジタル変革がもたらす破壊的な波は、戦略を成し遂げるにはまず文化からという格言をかつてないほど重要なものにしている。Boschはこのことを理解し、新興企業やアクセラレーターとの協力体制の強化によって文化の変革に取り組んでいる。同社はまた、さまざまなマネジメントスタイルを奨励するとともに、利得構造に調整を加え、現在Boschの顧客になっていない企業との新たなパートナーシップを締結しようとしている。このようなパートナーシップの例として、同社の自動バレーパーキング製品に関連する、パーキングガレージ運営企業との関係構築が挙げられる。

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