データ分析基盤を提供するAlteryxは4月15日、東京にオフィスを開設し、日本における事業展開を加速させると発表した。パートナー企業らと連携し、ユーザーコミュニティーの活発化などを図る。
Alteryxは1997年創業の米国企業。データ分析基盤「Alteryx Platform」を主力製品とし、世界70カ国に5500社以上の顧客を持つ。2018年度に海外市場で前年比96%の成長を遂げており、東京オフィスの開設はこの成長を受けてのものとなる。
Alteryx プレジデント兼チーフ・レベニュー・オフィサーのScott Jones氏。デジタル変革においてデータはビジネスの重要な要素だと語る。顧客の高い期待値に企業が応えるためには、顧客に対する深い知識が必要であり、スピード感を持ってアクションを実行しなければならないと指摘する。
Alteryx Platformは、セルフサービス型のデータ分析が可能な「同 Designer」、作成したワークフローをサーバーに展開・管理できる「同 Server」、データカタログを作成する「同 Connect」、予測分析モデルを迅速にデプロイできるように支援する「同 Promote」で構成される。データの発見や準備、分析、予測といった領域を網羅する。
クラウドやオンプレミスを問わず、どこからでもデータにアクセスでき、データを素早く準備・加工できる点が特徴。またSQLなどのコードを使わずにモデル構築が可能で、分析プロセスに直接コードを統合することで、モデルの透明性を高めているという。作成したモデルの実行状況をモニタリングし、予測の成功や失敗、待ち時間をトラッキングすることも可能だ。
日本法人のアルテリックス・ジャパンでは、ユーザーコミュニティーの啓発活動に注力する。インタラクティブレッスンやライブトレーニング、ウィークリーチャレンジ、認定資格プログラムなどを展開し、ユーザー同士が交流しながら知識などを共有できる場を整備していく。
アルテリックス・ジャパン 統括代表の吉村良氏
国内導入の先行企業として、東洋エンジニアリングと本田技研工業が紹介された。セルフサービスによる分析環境の整備や市民データサイエンティストの育成などに役立てているという。この他にも、既に100社近くの顧客を抱えているという。
国内パートナーは、NTTデータ、LHit、KCCSモバイルエンジニアリング、クラスメソッドが名を連ねている。