自動車のシートを開発、生産するタチエス(東京都昭島市)はSaaS型人材管理システム「Oracle Talent Management Cloud」を採用。8月から利用する。日本オラクルが7月10日に発表した。
タチエスは1954年設立。高級車屋スポーツカー、軽自動車、トラックなどさまざまな車種に対応。トヨタや日産、本田技研、三菱自動車、日野自動車などに納入している。北米や中南米、フランスや中国、東南アジアなど14カ国で事業を展開しており66拠点を運営している。海外売上高比率は60%となっている。
従業員数は単体で1478人だが、連結では1万3265人。日本のグローバル本社と米国やメキシコ、中国の地域統括会社が設置されている。現在経営戦略として「Global Teamwork 2020」が進められており、グローバルで人材の適正配置を重視している。
この4月に設立されたグローバル人事部を中心にグローバルで活躍できる人材の育成、グローバル人材マネジメント体制の構築などに取り組んでいる。この取り組みでは、各地域統括本社の人事との連携、人材情報の共有が不可欠として、人材情報を一括で管理するための基盤としてTalent Management Cloudを採用した。
タチエスは、人事のデータが1つのデータベースに集約されていて、統合的かつ多面的に分析できる点を評価してTalent Management Cloudの採用を決定した。4月に導入プロジェクトを開始、8月からの本格稼働を予定している。効果を出すために人事データの活用を具体化して、グループ全体で人材データの可視化や人材の育成、人材配置の最適化を進める考え。導入ではクニエが業務コンサルティングを担当した。
Talent Management Cloudは「Oracle Human Capital Management(HCM) Cloud」に含まれる。タチエスは今後、Oracle HCMに含まれる「Oracle Global Human Resources Cloud」の利用も検討していく。