ラクローは8月29日、勤怠管理サービス「ラクロー」の正式版の提供を開始した。打刻の代わりにPCの利用データなどから、従業員の労働時間を算出する仕組みで、同社はこれを“打刻レス”とうたう。また同日、チャットアプリ「Slack」と会計サービス「freee」との連携も可能になった。
ラクロー画面イメージ(出典:ラクロー)
ラクローの使用手順は、以下の通りだ。
- PCの利用データなどを収集し、労働時間を自動で算出
- 従業員や管理者が算出された労働時間と可視化されたデータを確認
- 実態と異なる点はコメントを付けて修正後、確定
ラクローはPCの使用履歴などが記録されたログデータなどから労働時間を算出するため、打刻の手間や打刻漏れ、修正の負担を軽減できる。また修正をする際は、客観的な記録との整合性を確認する必要があるので、労働時間の改ざんなどが起こりにくいとしている。
従来の勤怠管理サービスとラクローの違い(出典:ラクロー)
ラクローのベータ版を公開した際、多くのトライアル企業から適法性について問い合わせを受けることがあったという。この点に関して同社は、2019年4月に厚生労働省から適法性を認める回答を受理したと説明している。
主な機能は、PCログ収集(Windows/Macに対応)、メール送信ログ、予定表日時収集(G Suite/Office 365に対応)、チャット投稿ログ収集(Slackに対応)、給与管理サービス連携(人事労務freeeに対応)、CSVのインポート/エクスポート、フレックスタイム制への対応、36協定に対応した残業時間アラート、各種申請項目、休暇種別のカスタマイズ、年次有給休暇の自動付与、部署の異動予約、所定労働時間・労働制といった働き方の変更予約がある。
税別価格は1ユーザー当たり300円で、最低利用料金が3000円。初期費用はかからず、2カ月間の無料トライアルも実施している。今後について同社は、連携サービスの拡充、シフト管理、多段階承認フローの設定、工数管理といった機能を追加していくとコメントしている。