NTTテクノクロスは10月1日、メール誤送信防止ソフト「CipherCraft/Mail 7」の新オプション「AI+(エーアイプラス)」の提供を30日に開始すると発表した。
AI+は、ルールによる制御や人によるチェックでは気付きにくいメール誤送信のリスクを人工知能(AI)で検知するオプション機能。メール誤送信の最大の原因とする宛先の誤りをAIが警告する。
AI+による誤送信防止画面イメージ(出典:NTTテクノクロス)
同社はこれまでも、人間工学を取り入れた誤送信の防止機能などを提供してきた。しかし、メール誤送信の多くは人的ミスが原因で起こるため、完全に防ぐことは極めて難しいという。
CipherCraft/Mailを2003年から販売する中で、多くのアクシデントを分析した結果、メール誤送信の原因は約40%が宛先確認の誤り(同姓の人へ誤送信や同報者誤り)だと判明。企業はアクシデントを防ぐため、メールの運用ルールを試行錯誤しているものの、細かすぎるルールにより業務負担が増大するなど、効果的なルールが作れていないのが現状だという。そこでNTTテクノクロスは、人だけでは防げないメール誤送信をAIで警告する機能を追加した。
AIが警告するのは、以下のケースだ。
- 送信頻度が少ないメールアドレス
メール送信ボタンが押された後、AIが送信者の履歴から送信頻度を判定し、「初めて送信する宛先」「送信頻度が少ない宛先」には警告を表示。メール送信者だけでなく、CipherCraft/Mail 7を導入する組織内でも頻度が少ないようであれば「組織内でも送信頻度の少ない宛先です」と警告する。それにより誤送信の最大の原因である同姓誤り(同じ企業でも似ている名前のメールアドレスへの誤送信など)に前もって気付くことができる - メールアドレスの誤った組み合わせ
複数のアドレスにメールを送る際、「個々のメールアドレスに対して送信履歴はあるが、初めて送るメールアドレスの組み合わせ」「送信頻度が少ないメールアドレスの組み合わせ」をAI が検知。例えば、A社とB社に頻繁にメールを送信しているような場合、A社のみに送るメールにB社を同報してしまった場合、不適切なアドレス混入としてAIが検知し、「宛先の組み合わせに注意してください」と警告する
メールの誤送信例(出典:NTTテクノクロス)
年間の税別価格は、製品本体が100ユーザー当たり16万円、AI+のオプションが6万円だ。