KDDI、KDDI総合研究所、アクロディアの3社は10月7日、人工知能(AI)とIoTを組み合わせてスポーツ選手の育成を支援するシステムを開発したと発表した。スマートフォンなどのカメラで撮影した映像から競技者の動きを認識する「スポーツ行動認識AI」とアクロディアが開発した「センサー内蔵型サッカーボール」を活用する。
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スポーツ行動認識AIは、カメラ映像から選手の大まかな骨格や目や鼻の位置(17点)を認識後、その骨格の位置から手の指関節(42点)、足の指関節(6点)を認識し、合計65点の骨格の動きから選手のフォームや身体の使い方をリアルタイムかつ正確に解析する。指先を含む骨格などの動きやボールを捉え、パスやキャッチなどの基本動作を認識することができるという。
これにセンサーが内蔵されたサッカーボールを使い、ボールの速度や回転数、回転軸などのデータと競技者の動きを組み合わせ、競技者の動きがボールに与える影響などを分析。それらの情報をもとに、フォームの改善点などをアドバイスできるようになる。
IoTサッカーボールの本体イメージ
アクロディアとKDDIは7月、センサー内蔵型ボールなどのIoTデバイスから取得したデータを活用するための情報基盤「athleːtech」(アスリーテック)と、同基盤に蓄積されるデータを活用したスポーツテックサービスの提供を始めている。
今後は、大容量の動画コンテンツの活用や蓄積されたデータを利用したオンラインコーチング、ケガの予兆検知など、アスリートに情報の提供が可能な環境の整備などを進めていくとしている。