クラリス・ジャパン(旧ファイルメーカー、港区)は5月21日、業務アプリ開発ツールの新版「Claris FileMaker 19」を発表した。プログラミング言語「JavaScript」などに対応。同日から発売する。
JavaScriptライブラリの活用、カスタムコード作成などにより、地図、アニメーショングラフィック、データを視覚化したグラフといったインターフェースをアプリへ組み込み可能。
また、画像や感情の認識、オブジェクト検出などに活用できるモバイル向けの機械学習モデル「Core ML」を搭載するとともに、近距離無線通信(NFC)タグの読み取りなどにも対応する。iOSの「Siri」にも対応する。画像分類、センチメント分析、オブジェクト検出などを活用でき、スマートなアプリ開発、拡張ができるという。
そのほか、グラフ、カレンダー、カンバンボード、アクティビティタイムラインといった構築済みアドオンのドラッグ&ドロップでの活用、オンプレミス環境のサーバー向け「FileMaker Server」がLinuxに対応するとともにAmazon Web Services(AWS)ベースのクラウド版「FileMaker Cloud」でのアプリ作成などを今後拡張するとしている。
FileMaker 19は、iPadやiPhone、Windows、Mac、ブラウザなどで動作する業務アプリ開発ツール。FileMaker Serverのほか、アプリを開発する「FileMaker Pro」、開発アプリの活用アプリ「FileMaker Go」、アプリをウェブブラウザで活用する「FileMaker WebDirect」などのクライアント向けライセンスで構成する。
クラウドサービスの場合、すべてのクライアント向けライセンスが活用できる。3つまでアプリを共有可能な5~10人向け「Essentials」の場合、1ユーザー1カ月の税別年額利用料が1950円。125アプリを共有できる5~99人向け「Standard」が4000円。
オンプレミス環境、複数ユーザーで活用する場合、FileMaker Server3ライセンス、クライアント向けライセンス5人分を含む年額利用料が9万6000円。
他のユーザーとデータを共有しない個人向けのシングルライセンスは、5万7600円。16以降のライセンスをアップグレードする場合、2万2800円。
2019年8月の社名変更以降初の新版となる。同日にはFileMaker Cloudの東京リージョンの提供開始、アプリ連携ツール「Claris Connect」のビジネスチャット「Chatwork」、電子契約サービス「クラウドサイン」などと連携できる新コネクターなども発表している。
各ツールロゴ(出典:クラリス・ジャパン)