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ジョブズ氏も説いた"セレンディピティー"、オンライン主流の時代にシリコンバレーから失われるのか

Tiernan Ray (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-07-10 06:30

 Appleの共同創業者Steve Jobs氏の伝記を執筆したWalter Isaacson氏によると、Jobs氏はアニメーションスタジオであるPixarの本社社屋をイーストベイエリアに建設する際、あらゆる設備がアトリウム(吹き抜け空間)につながるようなオープン構造を採用するよう強く求めたという。Isaacson氏が述べているように、Jobs氏は創造性がセレンディピティー(思いがけない発見)のたまものだと確信していた。Jobs氏の言うセレンディピティーは特別な意味を持った言葉であり、同氏にとって、これは対面での会話を意味していた。同氏は職場を、こうした出会いの機会を生み出すための最適な環境にしたいと考えていたのだった。


Appleの共同創業者であり、最高経営責任者(CEO)を務めた故Steve Jobs氏は、シリコンバレーにおけるセレンディピティーの重要性を強く説いていた。この言葉にはチャンスや、テクノロジーに携わる従業員の間での予期せぬ出会いという意味が含まれている。同氏の後を継いだTim Cook氏は米国時間6月22日、カリフォルニア州クパチーノの同社キャンパス内にあるSteve Jobs Theaterで開発者向け年次会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)」を無観客のオンラインイベントとして開催した。
提供:Apple

 Jobs氏は「ネットワークでつながっている時代には、電子メールや『iChat』でアイデアを発展させることができるという考え方に陥ってしまいがちだが、それは間違っている」としたうえで、「創造性は、自然発生的に始まるミーティングや、偶発的な会話から生み出される。誰かにたまたま出会い、何をしているのかと尋ね、『ワォ』と口にした後ほどなくして、さまざまなアイデアがかたちを成していくのだ」と述べたという。

 セレンディピティーという言葉は、Jobs氏が提唱した多くのものごととともに、シリコンバレーに欠くべからざるものとなった。Jobs氏が2011年に亡くなる前に設計に協力した、光り輝く宇宙船のような外見のクパチーノ本社は、同氏の哲学を象徴する記念碑ともなっている。

 しかしセレンディピティーは、「Zoom」などを利用したコミュニケーションが主となる世界では生き残れないかもしれない。

 Jobs氏自らが後継者として選んだCook氏は6月、921人を収容できるSteve Jobs Theaterで、誰も座っていない聴衆席を前にして、同社の年次開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)」の基調講演を実施した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、カリフォルニア州で限定的なロックダウンが続くなか、同社は今年の開発者会議をオンラインイベントとして開催するという決断を下したのだった。

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