多すぎるテクノロジーで注意散漫、生産性も低下--仕事場のIT最適化のススメ

國分俊宏 (シトリックス・システムズ・ジャパン)

2020-06-30 06:45

 コロナ禍で働き方が大きく変わり、さまざまな場所でテレワークのあり方が議論されています。多くの場合は仕事の生産性やコミュニケーションについて語られていますが、オフィスか自宅かにかかわらず企業と従業員の両者が求めているのは、安心して業務に集中できる環境ではないでしょうか?

 Microsoftの調査によれば、現代人の平均的な注意持続時間は、2000年の結果では12秒だったのが、現在では8秒になったと報告されています。

 それでは、私たちの注意を妨げるものとはなんでしょうか? それは、テクノロジーです。

 私たちは全員がテクノロジー中毒者です。私たちはテクノロジーを使用し、テクノロジーに依存し、テクノロジーが私たちのあらゆる気まぐれや願望に応え続けることを要求しています。テクノロジーは私たちの仕事を助けているのでしょうか? あるいは妨げているのでしょうか?

 現代の生活は便利さにあふれています。テクノロジーによってさまざまな重荷から解放された結果、どれぐらい仕事が減ったか考えてみてください。

 しかし、新しいテクノロジーによって負担が減っても、私たちは結局はその浮いた時間でより多くのことをするようになり、さらに忙しくなるのは興味深い事実です。

 時間に追われすぎているあまり、自分が従来の仕事を改善したり、イノベーションを起こしたりするどころか、効率的に仕事を進められない人も多いのではないでしょうか? 注意散漫になっている徴候として以下の3点が挙げられます。

  1. オンライン会議の最中に頻繁にメールをチェックする、あるいはテキストやSlackのメッセージを送る
  2. 誰かと話しているときに他のことを考えている結果、会話内容のうち大きな部分を聞き逃す
  3. オンライン会議へのログインが遅れることが多く、会議や約束などにも遅れることが多い

 筆者も例外ではなく、日々の仕事の中で、途切れなく流れるSlack, Teamsのチャット、立て続けに入るウェブ会議。思考を集中させる時間があまりにもないことに改めて気が付きます。

 それではテクノロジーを活用して効率を高め、業務を合理化する新しい職場はどのようにして作ることができるでしょうか? 面倒な作業から私たちを解放し、複数の部署間でのコラボレーションを可能にするとの約束はどうなったのでしょうか?

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