Microsoftが米国時間8月31日に更新した、Microsoft 365各プラットフォームに対する変更内容をまとめる。リリースノートによれば、バージョン2008(ビルド 13127.20296)へ更新したWindowsデスクトップ版は、Word、Excel、PowerPointの右側に現れるウィンドウ(ペイン)にタブ機能を追加した。
たとえばPowerPointなら、デザインアイデアや図形の書式設定といった複数のウィンドウが並んでいる場合、最後に開いたウィンドウのみを表示し、右側にあるタブアイコンをクリックすることでウィンドウを切り替える。筆者が確認した限りでは複数のウィンドウを呼び出してタブUIは現れず、以前のバージョンと同じく複数のウィンドウが並んでしまう。
公式ブログで紹介しているウィンドウの動作を切り替える「Move out of Tab」も確認できないが、同機能は2月からOfficeインサイダー向けに展開を始めているため、何らかの設定を必要とする可能性がある。
PowerPointの右側に現れるタブUIを使い、複数ウィンドウの切り替えが可能になる(画像は公式ブログより抜粋)
また、WordやExcel、PowerPointはファイル保存時のダイアログボックスに、任意のフォルダーをピン留めする機能を追加した。たとえば担当する案件に関連する資料をまとめたフォルダーをピン留めすることで作業効率が高まるだろう。ただし、同機能も筆者の環境では確認できず、下図に示したのはベータチャネルのOffice 365である。
ファイル保存ダイアログでも、フォルダーのピン留めが可能になった
Outlookは、メールに含まれるリンクの改善と自然言語による検索機能を加えた。
メールに含まれるリンクの改善は、メッセージ作成時にOneDrive for BusinessやSharePointに保存したファイルへのリンクをコピーする際、「メッセージ」タブやコンテキストメニューの「リンク」を使用すると、ファイルの種類を示すアイコンやリンクのアクセス許可を容易に変更するというもの。リンクにマウスオーバーすると、送信相手が組織外などリンク先となるファイルを参照できない場合は、送信前に確認できる。
自然言語による検索はANDやNOTなどの演算子、「from:」といった構文を使わずに検索を実行できるという。
Microsoft TeamsはVoIPやPSTN通話を別のグループ通話に結合する機能の追加やファーストラインワーカー向けの機能強化、グループチャット参加可能数を250人まで拡大した。
また、Cortanaの音声スキルを使った機能拡張も含んでいるが、現在のCortanaは英語以外の音声言語をサポートしていないため、日本人には関係なさそうだ。