TIOBEの最新のプログラミング言語人気ランキングによれば、Javaの人気は10月も引き続き低下し、世界で2番目に人気があるプログラミング言語の座をPythonに奪われそうになっている。
もしPythonがJavaを抜けば、2001年にTIOBEがプログラミング言語人気インデックスの発表をから始めてから、初めてJavaが3位以下に落ちることになる。
TIOBEの最高経営責任者(CEO)Paul Jansen氏が述べているように、このランキングの1位と2位は、20年に渡って常にC言語とJavaが占めてきた。しかし、生まれてから25年になるJavaの人気は「過去最低」に近づいており、2019年10月に比べ評価が4.32パーセントポイント下落している。
Jansen氏は9月にも、Javaの人気は前年比で3.81%下落しており、「大きな問題」にぶつかっていると述べている。Pythonが生まれたのは1991年だが、最近では、データサイエンティストによる利用が増えたことや、機械学習の普及によって人気が上昇している。
TIOBEの人気インデックスは、複数の種類の検索エンジンで、各言語に関して検索したときのヒット数を元に算出されている。プログラミング言語の人気ランキングは、IEEE Spectrum、RedMonk、GitHub、Stack Overflowなどからも発表されており、TIOBEのランキングはその中の1つだ。インデックスの算出方法はそれぞれ異なっているため、ランキングの結果も必ずしも一致しているわけではない。
しかし、TIOBEの2020年10月のインデックスは、RedMonkが2020年7月に発表したランキングと同じ道筋をたどっているようにみえる。RedMonkのランキングは、GitHubとStack Overflowのデータに基づいている。
RedMonkは一貫してJavaScriptを首位としているが、7月には、Pythonが2位となり、Javaが初めてトップ2圏外に落ちることになった。
TIOBEの最新データによれば、Javaのレーティングが12.56%であるのに対してPythonは11.28%で、その差は1.3%に迫っている。
RedMonkのStephen O'Grady氏は、Javaが重要な言語であることは今後も変わらないと考えている。ただし、開発者はほかの言語も検討するようになっており、「最初に検討する言語」としての位置づけは脅かされている。