IEEE Spectrumが発表した最新のプログラミング言語人気ランキング2019年版では、Pythonが引き続き首位となり、その座を盤石のものにした。
こうしたランキングは、ほかのプログラマーがどんな言語を使っているのかを知ることが難しい中、開発者が各言語の人気について理解するのを手助けすることを目的としたものだ。
2017年以降、IEEE Spectrumのランキングでは「Python」が首位の座を維持し続けているが、2018年のランキングでは、2位の「C++」との差はわずかだった。このランキングでは、首位の言語のスコアを100として、ほかの言語には首位との相対的な差を示す100未満のスコアが与えられるが、2018年のC++のスコアは99.7で、それに「Java」(スコア97.5)と「C」(96.7)が続いていた。
米国時間9月10日に発表されたIEEE Spectrumの年次ランキングでは、Pythonの100のスコアに対して、2位のJavaのスコアは96.3で、その差は広がっていた。3位のCは94.4だった。C++は87.5のスコアで4位にランクダウンし、5位にスコア81.5で統計処理用の言語である「R」が入った。
IEEE Spectrumは、世界最大の工学と応用科学の学会であるIEEEのエンジニア向け論文誌だ。同誌は、Pythonが人気を集めている理由として、専門的なライブラリーの数が多く、特に人工知能(AI)アプリケーション開発者向けのライブラリーが充実していることを挙げた。
同誌は特に「Keras」ライブラリの名前を挙げている。Kerasは、Googleが開発した「TensorFlow」や、「Microsoft Cognitive Toolkit」(CNTK)、深層学習用のPythonライブラリである「Theano」に対するインターフェースを提供するライブラリだ。
またPythonは、この言語が1991年にリリースされた後に新たに生まれた、「Adafruit」などのマイクロコントローラーや、「Raspberry Pi」などの小型の安価なコンピューターの分野でもよく使われている。
IEEE Spectrumによれば、Metlabの順位が高いのは、ハードウェア工学の分野で人気があることを反映したものだという。
提供:IEEE Spectrum
トップ10の残り5つは、「JavaScript」、Microsoftの「C#」、「Matlab」、Appleの「Swift」、Google生まれの「Go」だった。