愛知県春日井市、名古屋大学、KDDI、KDDI総合研究所は、愛知県春日井市高蔵寺ニュータウン地区における新モビリティーサービスによる地域活性化を目的とした「自動運転×MaaS実証企画」を実施する。第1弾として、2020年12月18日から2021年2月28日の間、割引率の高い商業連携クーポンが利用可能な、専用のMaaS(Mobility as a Service)アプリ「高蔵寺おでかけアプリ」を用いた地域密着型の実証実験を行う。
MaaSアプリの利用画面例(報道発表社:KDDI)
高蔵寺ニュータウン地区では、初期入居者が一斉に高齢期を迎え、坂道が多い土地柄や人手不足などによる路線バスの運行本数の減少から、免許返納後の移動手段に不安を抱える人が多くなっているという。そこで春日井市では、2016年に「高蔵寺リ・ニュータウン計画」を策定し、多様な移動手段の確保を促進すべく、AI(人工知能)オンデマンド乗合サービスや、団地/地区内の移動を支援する自動運転サービスの実証実験を行ってきた。
AIオンデマンド乗合サービスでは、AIを活用することで複数の利用者が最大限効率的に移動することができるという。路線バスとタクシーの中間的な存在として、自家用車の代替手段などでの利用が期待されている。
今回、路線バスなどの既存交通や自家用車、徒歩などさまざまな移動手段で目的地までの経路を案内するアプリを開発し、主に子育て世帯を対象とした実証実験を行うこととなった。
同アプリは、実証実験協力店舗の一覧とクーポンの有無、協力店舗までの移動手段の経路検索結果を表示する。経路検索結果には、路線バス、タクシー、AIオンデマンド乗合サービス、自家用車などを含めた複数経路の時間/料金を表示する。AIオンデマンド乗合サービスに関しては、同アプリから事前予約やクレジットカード決済が可能となる。
12月18日から、協力店舗で利用可能な通常クーポンが発行されている。各協力店舗につき、1日1回ずつ利用可能。2021年1月からサンマルシェ循環バスやAIオンデマンド乗合サービスを利用した日に限り、その料金に応じて協力店舗での商品購入に対する割引が得られるスペシャルクーポンを発行する。