Future Forumは、柔軟でインクルーシブな、そして人々がつながった働き方の構築に取り組むコンソーシアムだ。同コンソーシアムは、人を中心に据えたデジタルファーストな職場を創出するために、企業幹部を対象に調査を実施したり、会議を開催したりしている。その最新の調査は、米国とオーストラリア、フランス、ドイツ、日本、英国の1万243人のワーカーを対象に、職場ポリシーの新たな傾向に焦点を当てて2022年11~12月に実施された。
提供:June Wan/米ZDNet
以下は、この調査の結果をまとめたものだ。
- 柔軟性は強固な組織文化を醸成する。働く場所を柔軟に選択できる「フレキシブルワーカー」であっても、ともに作業するチームとのつながりを感じることが多く、そのレベルはオフィスでのフルタイム勤務に従事するワーカーに勝るとも劣らない。さらにフレキシブルワーカーはチーム直属のマネージャーや、企業の価値観ともつながりを感じている傾向にある。
- 柔軟性はバーンアウト(燃え尽き症候群)の急増に歯止めをかけている。バーンアウトは依然として、世界各地で増加傾向にあるが、今回の四半期調査では42%が経験したと回答し、前回の調査に比べると2ポイントとわずかな増加にとどまっている。とはいえ、この数値はFuture Forumが従業員のバーンアウトを調査項目に加えた2021年5月以来で最も高いものとなっている。
- 柔軟性は、生産性の主な推進力となっている。企業幹部らは、フレキシブルワークによってもたらされる懸念として生産性の低下を2番目に挙げている。その一方で、フレキシブルワークにより生産性は向上しこそすれ、低下することはないようだ。特に、スケジュールに柔軟性を与えた場合にワーカーの生産性が最も高くなっている。
以下は、同調査結果におけるその他の重要ポイントだ。
テクノロジーのイノベーターは、テクノロジー面で後れを取っている企業を生産性で圧倒的に上回っている
テクノロジーへの投資は、従業員エクスペリエンスにどのような影響をもたらすのだろうか?
自社がテクノロジーイノベーターだとするワーカーの従業員エクスペリエンスは依然として、以下を含むあらゆる指標で、自社がテクノロジーで後れを取っているとするワーカーよりも優れていることが同調査で示されている。
- 生産性を示す指標は1.6倍高い
- 集中力を示す指標は2倍高い
- 帰属意識を示す指標は2.2倍高い
- 全体的な満足感を示す指標は2.8倍高い
テクノロジーのイノベーターは、テクノロジー面で後れを取っている企業を生産性で圧倒的に上回っている。
提供:Future Forum