多くの労働者はリモートワークの際、自分の仕事ぶりについて信頼されていると考えている。ところが、同僚については必ずしもそう思っていない。
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Ciscoが発表したハイブリッドワークの影響に関する調査レポートでは、多くの労働者が自分の在宅勤務における生産性について、ほかの労働者よりも信頼されていると考えていることが明らかになった。
この調査は、英国の労働者1050人を対象として実施されたもので、回答者の75%は、リモートワークでの生産性という点で上司から信頼されていると回答していた。それに対して、同僚も同じように信頼できると感じていた人の割合はそれよりも低かった(61%)。
レポートではハイブリッドワークに移行することで得られる数多くのメリットを強調しているが、これらの数字は、企業がハイブリッドワーク環境で信頼を醸成して維持するには難しい面があることを示している。
ハイブリッドワークのメリットには、従業員の幸福感が大きく向上することも含まれる。例えば、回答者の79%はどこでも働けるようになったことで満足度が高まったと答えており、57%は仕事の生産性と質が向上したと主張している。
Cisco UK & Irelandの人材・コミュニティ責任者であるJen Scherler-Gormley氏は、「ハイブリッドワークが今後も採用され続けることは明らかで、それには十分な理由がある。従業員と企業の両方が、複数の指標で大きなメリットを感じており、これには、全体的な従業員の幸福感や、生産性の改善や仕事のパフォーマンスの向上も含まれる」と述べている。
ただし、同氏は、さまざまな仕事のスタイルや選択肢があることで、ビジネスリーダーは困難に直面しており、働いている場所に関わらずインクルーシブな環境を、どのように醸成するかという問題を解決する必要があると考えている。
回答者の半数以上は、完全にリモートで働くことを選んだ従業員について、リモートワークとオフィスでの仕事を切り替えるハイブリッドワーカーに比べて、同僚(58%)や会社(56%)との関わり方で困難を抱えることになるとした。