調査

変わりつつある働き方--ハイブリッドワークが定着の兆し

Jada Jones (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2022-09-02 10:13

 ハイブリッドワークは浸透しつつあるようだ。GlobalDataが4400件の新たな求人について調査したところ、2022年第1四半期に募集要項にハイブリッドワークを挙げている求人は、2021年第4四半期と比較して31%増加した。需要をけん引しているのは、テクノロジー業界だった。

モニターやホワイトボードを使ってミーティングをする人たち
提供:Luis Alvarez

 ハイブリッドワークが企業と従業員の間で普及するにつれ、リモートワークとオフィス勤務の組み合わせが、「新しい」ビジネススタイルとして定着すると考えてよさそうだ。ハイブリッドワークの求人は2022年にテクノロジー業界で53%、銀行・決済業界で15%増加した。高度なスキルを持つ専門家が引き続き、働き方や仕事場を決定していることが見てとれる。

 調査から、ハイブリッドワークの求人を出している主要企業には、MicrosoftやJPMorgan Chaseなどが含まれることが判明した。ハイブリッドワークによる勤務を正しく実施できれば、企業と従業員の双方にメリットがある。また、2022年第2四半期は「クラウド」「ビッグデータ」「デジタルメディア」などのキーワードを含む求人が第1四半期よりも多く、応募者の間でも人気が高かった。

 雇用市場が減速している一方で、技術者の需要は相変わらず高い。優秀な技術者の採用ニーズを満たすため、フリーランスや個人事業主に頼る企業が増えている。通勤にかかる時間やコストを抑えたい従業員が増加しているため、ハイブリッドワークが人材を引き付ける重要な手段になっている。

 逆に、リモート雇用の求人は着実に減少しており、在宅勤務のみを希望する従業員を採用する企業は減っている。GlobalDataによると、キーワードに「リモート」を含む求人は11%、「在宅勤務」を含む求人は13%減少した。

 「新型コロナウイルスのパンデミックによる制限が緩和されるなか、『ハイブリッドワーク』がトレンドになっている一方で、『リモート』や『在宅勤務』の選択肢は減少しているようだ」と、GlobalDataのビジネスファンダメンタルズアナリスト、Sherla Sriprada氏は指摘した。

 「ハイブリッドワークは、ポストコロナ社会のニューノーマルになりつつある。柔軟な勤務形態は、組織が従業員を採用し、つなぎ止める上で、ますます重要になっている」(同氏)

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]