マルチクラウドインフラ自動化ソフトウェアを提供するHashiCorpは、特権アクセス管理(PAM)として新たに「HashiCorp Boundary Enterprise」と、シンプルなSaaS型シークレット管理サービスである「HashiCorp Cloud Platform Vault Secrets」(HCP Vault Secrets)を同社のセキュリティポートフォリオに追加、提供開始すると発表した。
2つのサービスは、マルチクラウドにおける重要なセキュリティ課題を解決する目的で利用される。HashiCorpはクラウドへ移行するユーザーと緊密に連携し、クラウド運用モデルの重要な要素であるIDベースのセキュリティを採用することで、成功へのプロセスを加速させる。
HashiCorp Boundary Enterpriseは、セキュアなリモートアクセスを実現するHashiCorp Boundaryのセルフマネージド型商用サービスで、ジャストインタイム方式の認証を活用して、クラウドインフラへのシンプルかつ柔軟なアクセスを実現する。また既存のクラウドサービスプロバイダーのシングルサインオンによるアクセスで、最小特権のアクセスを提供する。
HCP Vault Secretsは、IDをベースとする新しいSaaS型シークレット管理サービス。今回ベータ版で提供される。このサービスとシークレットを同期させることで、シークレット管理を集約して、開発者がクラウドネイティブな開発ワークフローを利用できるようにする。また「HashiCorp Cloud Platform」を介して、幅広いシークレット管理機能を無料かつ数分で導入でき、ユーザーは、シンプルなワークフローのメリットを享受し、運用負荷を軽減することが可能となる。