大手住宅メーカーの大和ハウス工業は、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)基盤を「UiPath Platform」に刷新し、開発生産性を大幅に向上させた。今後は、AIエージェント機能の導入も検討し、さらなる自動化の推進を目指す。UiPathが3月4日に発表した。
2024年7月にUiPath Platformへの移行が完了したことで、開発期間が平均15日から3日短縮された。さらに、ロボットの処理速度が向上し、SAPなどのアプリケーションとの連携も安定したという。

RPAによる業務削減時間と効果金額(提供:UiPath)
大和ハウス工業は、2016年からRPAツールを導入し、業務効率化を進めてきた。しかし、グループ会社への自動化展開を見据え、情報システム子会社のメディアテックにRPA運用を移管。同時に、開発生産性の向上やコスト削減を目指し、UiPath Platformへの全面的な刷新を決定した。
UiPath Platformについて、大和ハウス工業は、他の自動化製品と比較して開発生産性が高い点、クラウド型でグループ展開が容易な点、AI機能の継続的な導入による将来性を評価した。また、市民開発者向けの豊富な支援機能も、将来的な内製化の観点から採用のポイントになった。
大和ハウス工業は、エンドツーエンドのプロセス自動化を目指し、UiPath Platform上のAIエージェント機能の導入を検討している。これにより、非構造化データを含む文書処理の自動化やロボット開発時間の短縮、自然言語による問い合わせ業務の自動処理などが可能になるという。このほか、ワークフローの自動修復によるエラー削減も期待している。