Intelは米国時間3月12日、Lip-Bu Tan(リップブー・タン)氏を18日付で最高経営責任者(CEO)に任命すると発表した。暫定共同CEOのDavid Zinsner(デビッド・ジンズナー)氏、Michelle Johnston Holthaus(ミシェル・ジョンストン・ホルトハウス)氏の後任となる。
Zinsner氏は引き続き主席副社長 兼 最高財務責任者(CFO)を務め、Johnston Holthaus氏はIntel ProductsのCEOを留任する。新CEOの選定中、暫定取締役会長を務めていたFrank D. Yeary(フランク・D・イェーリー)氏は、Tan氏がCEOに就任した時点で、再び独立した取締役会長に復帰する。
Yeary氏は、Tan氏について「テクノロジー業界に関する専門知識、製品および製造エコシステム全体にわたる深い関係、そして株主価値の創出における確かな実績など、次期CEOに求められる資質を全て兼ね備えた優れたリーダー」だと評する。

Intelの新CEOに就任するLip-Bu Tan氏(提供:Intel)
その上で、「Intelは事業再建を加速し、今後訪れる大きな成長機会を最大限に生かす中で、Tan氏をCEOとして迎えることをうれしく思う」(同氏)と述べる。
Tan氏は、CEO就任に当たって次のように述べた。「IntelのCEOとして迎え入れられたことを光栄に思う。私はこの象徴的な企業に多大な敬意と賞賛を抱いており、顧客により良いサービスを提供し、株主の皆さまに価値を生み出す方法で当社の事業を再構築する大きなチャンスがあると考えている。Intelは強力で差別化されたコンピューティングプラットフォーム、絶大な顧客基盤、そしてプロセス技術ロードマップを再構築する中で日々強化されている強固な製造拠点を有している。私はこの会社の一員となり、Intelのチーム全体がこれまで行ってきた業務を基盤として、将来に向けた事業を構築していきたいと考えている」
Tan氏は、2009年から2021年までCadence Design SystemsのCEOを務めていた。2021年から2023年までは取締役会会長も兼任し、19年間にわたり取締役会のメンバーとして活躍した。
Intelは2024年12月、Pat Gelsinger氏が同月1日付でCEOと取締役を退任したと発表。正式な後任が決まるまで、Zinsner氏とJohnston Holthaus氏が共同で暫定CEOを務め、移行期間中はYeary氏が暫定で取締役会長を務めていた。