SAPジャパンと日本テラデータは3月3日、BI分野についての協業を強化し、共同で各種提案活動などに取り組んでいく意向を表明した。両社はまずSAPのBIツールとTeradataデータベースを組み合わせ、製造業界向けに共同で販売を促進する。今後は、通信、流通、金融の領域にも展開していくとともに、さらに両社製品を接続する製品の共同開発を進める。
製品ソリューション面ではまず、BIソフトの「SAP BusinessObjects Explorer」とインメモリデータベースである「SAP NetWeaver Business Warehouse Accelerator」を組み合わせ、テラデータのハード製品上で提供する。情報系の基盤データウェアハウスであるTeradata上にある詳細データを自在に活用する環境を用意することにより、顧客企業の経営層から現場までを対象に、詳細で鮮度の高い情報に基づく意思決定ができるよう支援することが狙いという。両社は「既存資産を生かしながら、より深く詳細な分析環境を実現できるため、BI関連のTCO削減など、効率化や効果面でさまざまなメリットがある」としている。
また、Teradataデータベース上で「SAP NetWeaver Business Warehouse(SAP NetWeaver BW)」を活用するための接続ツール「Teradata Foundation for SAP NetWeaver BW 」を共同開発し、「SAP NetWeaver BW」のユーザーに、より幅広いデータベースプラットフォームの選択肢を提示するという。
販売協力について、日本テラデータは組織内にCOE(Center of Expertise)、専門プリセールスチームを配置し、ソリューションの設計や技術コンサルティング活動などを行う。また、両社の統合ソリューションのデモンストレーション環境を国内のデモセンターに設置する。SAPジャパンでは、今年から新設したビジネスユーザー営業専門チームが同ソリューションを提供する。両社はまず約20社に対して共同提案を開始、製品や分野別にシナリオを共同開発し、効率的なソリューションの導入を図る。