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データの活用とガバナンスを実現—マイクロソフトの新たなデータプラットフォームがもたらす価値

2020-12-11 11:00

[PR]マイクロソフトは12月3日、オンラインで開催したカンファレンス「Shape Your Future with Azure Data and Analytics」において、「Azure Purview」を発表した。本稿では、その概要と企業がデータの活用やガバナンスの実現にどう取り組むべきかについてのポイントを紹介する。

マイクロソフトは12月3日、オンラインで開催したカンファレンス「Shape Your Future with Azure Data and Analytics」において、新たなデータプラットフォームと位置付ける「Azure Synapse  Analytics」の一般提供の開始と、データにまつわるコンプライアンスやガバナンスを支援する「Azure Purview」を発表した。本稿では、その概要と企業がデータの活用やガバナンスの実現にどう取り組むべきかについてのポイントを紹介する。

 2020年は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、現代に生きる人々や企業がこれまでに経験したことのない混乱に直面することとなった。感染拡大を防ぐための社会活動の停止は経済を疲弊させており、世界中の企業が深刻なダメージを受けている。こうした状況から一刻も早くビジネスを回復させ、生き残りを図るには、データやテクノロジーを駆使したデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しなければならない。マイクロソフトが開催した「Shape Your Future with Azure Data and Analytics」では、企業として求められるコンプライアンスやガバナンスを確保しながら、より正しくデータを活用していくための道筋が示された。

CEOのSatya Nadella氏
CEOのSatya Nadella氏

 同社のCEOを務めるSatya Nadella氏は、DXを推進してビジネスを回復させ、変革を成し遂げなければならないと説く。しかもパンデミックは、企業にこれまで以上のスピードで変革を成し遂げなければ生き残れないという現実を突き付けている。そこでNadella氏がキーワードに挙げるのが、同氏がマイクロソフトのビジョンとしても掲げる「Tech intensity(テクノロジー活用の強さ)」である。

 Nadella氏によれば、Tech intensityには3つの要素--「最新のテクノロジーを採用し自社に取り入れる」「ユニークなデジタルのケイパビリティーを作り出す」「信頼」--がある。企業はTech intensityを体得することによってさまざまな実現能力を発揮し、顧客や従業員、パートナーといったあらゆるステークスホルダーとのコラボレーションを通じて、新しい価値や文化を創造できるようになる。そこへの道筋の起点になるのは、やはりデータだ。データからのアプローチによって、新しい働き方も、顧客との関係構築も、業務の遂行も、サプライチェーンの安全性も正しい形に変化させ、新しいビジネスを作り出していける。

 このTech intensityの根底には、データにまつわる「Analytical Power」と「Predictive Power」の2つがあると、Nadella氏は言う。前者は、過去のデータを分析することによって洞察、つまりは将来に向けた行動のための手がかりを得る能力だ。そして後者は、洞察をもとに将来を予測しそれに基づく行動していくための能力になる。「組織はこの2つの力を獲得することによって受動的から能動的なものに変化できる。現在の危機を乗り越え、将来起こり得る出来事にも対応していけるようになる」(Nadella氏)

 そして、このデータにまつわる2つの能力は、だれもが容易に利用できるものでなければならない。企業・組織が危機を乗り越え、将来を予測し、成長を手にするようになるためには、一部の専門家だけではなく、そこに関係するあらゆる人々がデータを正しく活用することが必須といえる。企業や組織には、長年に渡って膨大なデータが蓄積されている。ところが、それらは往々にさまざま場所に散在しており、整理も管理も適切になされていないのが実態だ。それでいて、DXが重視される現代は毎日膨大なデータが次々に生成されており、データ活用を難しくしているこの状況をより深刻なものにしてしまっている。

 Nadella氏によれば、Fortune1000の企業のリーダーが抱える大きな課題がデータであり、その半数がデータをビジネスの資産として扱えていないことを問題視している。これまで述べたように、データは将来のために大切なものということは、リーダーにとっても “常識”である。Nadella氏は、この問題の根底に、資産としてのデータを正しく活用していくためのプロセスや能力の欠如にあると指摘する。デジタルの能力を手にして変革を推進するには、この状況を変えなければならない。

 「ECのスタートアップであるMyntraは、数千万ものセッションからカスタマイズしたレコメンドを一人ひとりの顧客に提供している。Walgreens Boots Allianceは大規模なデータの処理を3倍に高速化した一方、コストを3分の1に削減した。Philipsは400以上の集中治療室からのデータ、数百万人の入院患者のデータ、数十億ものバイタルサインのデータ、数億の薬のオーダ-といったデータを組み合わせ致死率や罹患率、コストの予測を行っているP&Gはペタバイト規模のデータから洞察を得て、あらゆるチームの迅速な意思決定に利用し、より良いサービスを顧客に提供している」(Nadella氏)

 このような理想なデータ活用を実現している企業は、決して特別な存在でない。どのような企業・組織にも、その理想を具現化していける潜在的な資産やビジネスモデルがあるはずであり、Nadella氏の指摘するプロセスや能力の欠如がその実現を妨げている。その状況をテクノロジーの力で変えていくというのがマイクロソフトの提供価値であり、それがMicrosoft Azureに代表されるクラウドサービスになる。

データを分析し予測を手にするための能力

 Nadella氏は、「Azureこそが無限のデータとアナリティクスの能力を実現する唯一のクラウドだ」と強調する。そのために同社は、1年を費やして大きくそのリソースを再設計し、企業や組織がデータの価値を最大限に引き出す能力を手にできるようにしたという。

 こうして新たに一般提供を開始したのが、Azure Synapse Analyticsである。アナリティクスと大規模データを収容するデータウェアハウス、そして、さまざまなデータを統合するための機能を1つのソリューションとして開発された。Azure Synapse Analyticsを通じて企業や組織のさまざまなユーザーが、自由自在にデータへのクエリーをかけることが可能になり、膨大で多種多様なデータあふれる中でもリアルタイムな分析を実行できるようになる。

一般提供が開始されたAzure Synapse Analytics
一般提供が開始されたAzure Synapse Analytics

 Azure Synapse Analyticsは、データを最大限活用していくためのプラットフォームとして、マイクロソフトが提供するさまざまなサービスとも統合、連携が図られている。機械学習機能であるAzure Machine Learningを利用して、ユーザーはデータから高度な人工知能(AI)のモデルを開発でき、これを使って瞬時に将来を予測することが可能になる。Azure Databricksを組み合わせれば、Apache Sparkのデータを高速に処理できるようになり、Power BIを活用すれば、だれでも瞬時にデータへアクセスして可視化を行うことができるようになる。Azure Synapse Analyticsは、アプリケーション開発環境という能力も持ち合わせており、実際にDynamics 365 Customer InsightsがAzure Synapse Analyticsによって構築されているという。

 「コロナ禍によって生じた大きな変化の1つが顧客体験だろう。より良いカスタマージャニーを提案できるかが肝心であり、そのためには顧客を全方位からの視点で理解し、リアルタイムに洞察を得て行動しなければならない。Azure Synapse Analyticsはそのプラットフォームになる」(Nadella氏)

 ただ、データを活用しようにもデータが分散し、何がどこに所在するかも分からず、管理が不十分では活用しようがない。Nadella氏も、企業のトップはデータのガバナンスに悩ませており、データのガバナンスがなければ組織の未来を見ることができないと説く。同時に正しいビジネスが顧客の信頼に直結する。その礎がコンプライアンスであるのは言うまでもないだろう。このために開発されたのが、「Azure Purview」になる。

 Azure Purviewは、一元化されたデータガバナンスサービスであり、オンプレミスやマルチクラウド、SaaSといったあらゆる場所に所在するデータの発見と可視化を可能にする。発見されたデータは、AIが数百種類以上の法令あるいは業界固有の規制、個人情報など機密性の高いデータの定義などに基づいて自動的に分類を行い、それら照らして適切なガバナンスやコンプライアンスが確保されているか、問題があるとすればその理由は何か、注意すべき点はどのようなものか--こうした情報をユーザーに提供する。マイクロソフトの情報保護とも統合されているという。例えば、Azure Purviewによって可視化されたデータについて、Microsoft 365で事前に定義した機密ラベルを適用し、管理することも可能である。

Azure Purviewによって分類されたデータの洞察例
Azure Purviewによって分類されたデータの洞察例

 企業や組織はデータを活用し、リアルタイムに将来を予測し、行動していく能力を獲得することができる。それにより、未来の新たな危機に直面してもいち早く回復し、新たな成長への扉を開くことができる。テクノロジーがそれをサポートする。Nadella氏は、企業・組織が強くなるための支援をコミットする。

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