ミサワホームは、グループ全体のオフィス出力環境に、富士ゼロックスのマネージドプリントサービス(MPS)「XOS」を採用した。同サービスは、2010年11月からミサワホームグループの国内拠点でサービス運用を開始している。
MPSとは、出力環境をマネジメントするアウトソーシングサービスのこと。富士ゼロックスが提供するXOSは、出力機器の最適配置および運用、管理を行い、さらに環境負荷低減も実現するという。
ミサワホームでは、本社と全国345拠点におよぶ関連27社の全事業所、展示場83個所において同サービスを導入している。これにより、合計約1500台あったプリンタやFAXなどの出力関連機器を860台に削減したという。これにより、経営資源の統制を図ると同時に、導入前に比べTCO(Total Cost of Ownership)を約30%削減する見込みだという。また、出力環境を共通化したことにより、どの拠点においても操作の差異なくスムーズに業務を遂行できるほか、CADデータやコーポレートカラーなどの出力イメージを統一することができたとしている。
一方、複合機を選定するにあたっては、FAXの誤送信防止機能を搭載した機種を採用。また、ICカード認証システムを導入し、出力に統制をかけたことにより、放置プリントによる情報漏えいなどのセキュリティ上の課題を解決できただけでなく、出力指示ミスによる紙の無駄の削減を実現したという。さらに、ICカードの利用実績データを利用した部門単位の出力費用振り分け業務の簡略化、出力機器の利用状況に応じたトナーの自動配送、エラー状況に応じたエンジニアの自動派遣などにより、同社グループの業務負担を大幅に軽減したとしている。デジタル複合機については、出力機器の最適化と省エネ性能に優れた「ApeosPort-IVシリーズ」などを導入することにより、年間温室効果ガス排出量(CO2換算量)を導入前比で約40%削減できる見込みという。
今後、ミサワホームでは、より大きな効果を狙い、環境面では環境配慮型コピー用紙の全拠点への導入を徹底するという。また、グループガバナンス強化の側面では、富士ゼロックスのEコマースサイト「E-QIX」を利用した全社一元調達を行うなど、さらなるコスト削減を推進する考えだ。