海外コメンタリー

IoT時代、"現場の最前線"強化にさらなる勝機

Joe McKendrick (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2018-03-06 06:30

 IoTに関する最近の調査では、ようやくオフィス外の要員にも目が向けられるようになってきている。

 われわれは、情報テクノロジ革命のメリットを享受し続けている。30年前に始まったこうした革新によって、世界中のプロフェッショナルや、会社員の仕事が変わってきている。しかしながら、このような革新の蚊帳の外に置かれている要員も数多くいるようだ。彼らはいわゆる最前線で現場を支える労働力であり、具体的にはフィールドテクニシャンや、ヘルスケアプロバイダー、店舗の販売担当者、運転手といった人々だ。「現場を支える」という表現を使ったのは、彼らが顧客とやり取りする最初の、そして唯一の存在である可能性が高いためだ。彼らがテクノロジの波に乗り遅れているが故に商品やサービスをきちんと提供できない場合、企業自体が顧客の期待に応えられないと見なされるだろう。簡単な話だ。


提供:Joe McKendrick

 IoTや、IoTに関する人工知能(AI)が台頭するなか、現場を支える要員が顧客のニーズに応えられるよう、必要な訓練やサポート、テクノロジツールを提供していくことがこれまで以上に重要となってくる。特に製造業者は、製品をモニタし、予測メンテナンスのためのアナリティクスを実行する能力を培うことで、製品出荷後のサービスやサポートからより多くの利益を得るようになってきているという点でビジネスモデルの劇的な変化を目にしている。

 Microsoftとのパートナーシップに基づいてForbes Insightsが最近実施した調査によると、企業幹部の80%以上は、現場を支える要員が必要なツールやプラットフォームで武装することで、顧客満足度や成長、要員の仕事に対する満足度に直接的な影響がもたらされるという点に同意しているという。筆者が設計と分析を支援した同調査では、こういった労働力に関する重要な要素が見過ごされ続けている点が明らかになった。

 企業の収益がサービス契約やメンテナンスに依存するようになってきているなか、業界の変革を支援するフィールドサービス管理ソフトウェアの提供がこの難題の重要な鍵となる。IFSの最近の調査によると、フィールドサービス要員や、現場を支えるその他の要員は現在、陳腐化したソフトウェアが原因で、製品出荷後のサービスからもたらされる潜在的な売上を現実化するうえで苦労しているという。この調査レポートには、「専門業者や下請け業者が使用する陳腐化したソフトウェアソリューションによって、顧客に対する製品出荷後のサービス提供による収益の具現化が阻まれている可能性がある」と記されている。

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