日本通信、クライアントセキュリティ事業に参入

永井美智子(編集部)

2005-01-20 18:48

 日本通信は1月20日、クライアントセキュリティ事業に参入すると発表した。安全性を保持しながら、社外の端末から企業のイントラネットに接続できるサービス「Secure PB」を2月1日より提供する。家庭に導入されているADSLやFTTH、PHSのほか、公衆無線LANにも対応する。

 ブロードバンドの普及に伴い、社外からでもノートPCなどを利用して社内のイントラネットを利用するケースが増えている。しかし、企業のセキュリティポリシーを順守していないクライアントPCを介して不正侵入が行われる危険性がある。Secure PBは専用ソフトをPCにインストールすることで接続元PCにセキュリティポリシーを適用し、安全性の高い接続を可能にする。

Secure PBのクライアントソフトを入れたPCの操作画面。 適切な接続方法を自動的に選択し、VPN接続を確立したことが表示される

 Secure PBはクライアントPC用ソフトとサーバ用ソフトの2つで構成される。クライアント用ソフトはファイアウォールやウイルスチェック機能のほか、VPNクライアント機能などを備える。PCを立ち上げると自動的に専用クライアントが立ち上がり、適切な接続方法を自動的に選択する。

 サーバソフトはファイルの暗号化やユーザー別のアプリ利用制限などを行う。IT管理者はポリシーを一括管理することができ、ポリシーファイルの更新は自動的に行われる。

 日本通信は公衆無線LANを提供している企業とパートナー契約を結んでおり、Secure PBの利用者は日本通信のパートナー企業が提供する公衆無線LANポイントを自由に使えるようになる。パートナー企業はNTTコミュニケーションズ、NTTブロードバンドプラットフォーム(NTT-BP)、ソフトバンクBB、日本サスティナブル・コミュニティ・センター、日本テレコム、理経、FREESPOT協議会。これらのパートナーが提供する公衆無線LANポイントは全部で4200カ所程度という。

 日本通信は今回のサービスを同社のPHSデータ通信サービス「bモバイル」の顧客を中心に提供していく。PC用ソフトとサーバソフトを顧客の要望や現在利用している環境に合わせてカスタマイズするといい、具体的な価格は明らかにしていない。代理店のNTTPCコミュニケーションズや日本テレコムを通じて販売するほか、SIerとの提携も検討しているとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    カスタマーサポート業務で生成AIはどう使えるか、代表的な活用場面を解説

  2. ビジネスアプリケーション

    新規アポ率が従来の20倍になった、中小企業のDX奮闘記--ツール活用と効率化がカギ

  3. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  4. ビジネスアプリケーション

    9割以上のエンジニアが肯定、生成AIはアプリケーション開発をどう変えるか

  5. 運用管理

    急がれるメインフレームのオープン化に、COBOLの既存ロジックを崩さずに移行できるリホスト方式

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]