Bear StearnsのアナリストAndrew Neffは、米国時間11日午前に発表したレポートのなかで、一定の条件がそろえば、Hewlett-Packard(HP)がGatewayの買収を検討する可能性があるとの予測を示した。
しかし、その前にHPには、やるべきことがいくつかあると、Neffはレポートに書いている。まずHPは、CEOを辞任したCarly Fiorniaの後任を探さなければならない。次に、新CEOはPC部門の切り離しを推し進めなければならないというのが、Neffの考えである。そして同氏はレポートのなかで、第2位のPCメーカーであるHPはPC事業をGatewayと合体させることにより、規模によるメリットを得られると述べている。
「もし次期CEOが、PC部門を本体から切り離す決定を下せば、GatewayとHPの連合が実現する可能性が高い」(Neff)
ここ数年間、PC業界では再編が進んでいる。PC出荷台数の伸びが2005年以降は減速すると予想されていることから、アナリストの中には業界の再編が今後さらに進むと見る人もいる。2002年5月にHPがCompaqを買収し、2004年3月にはGatewayがeMachinesを買収した。また2005年に入り、IBMが中国のLenovo GroupにPC事業部を売却する計画であることを発表した。
この間にDellは世界最大のPCメーカーに成長した。IDCが発表した2004年の各社市場シェアは、Dellが17.9%、2位のHPが15.8%、3位のIBMが5.9%となっている。
「HPのCompaq買収を予言したときと同じ論理(当時のCompaqは何らかの対策を講じる必要に迫られていた。そして、最善の策ではないにしても、現実的な買い手はHPだけだった)をあてはめて考えると、次に動くのは、HPのPC事業部とGatewayだろう--タイミングとしては、HPの新経営陣が落ち着いた頃になる」とNeffはレポートに記している。
Gatewayは、HPがGatewayを買収するとNeffが予測するのと同じ理由でeMachinesを買収した。つまり、規模によるメリットだ。Gatewayは、eMachinesのCEOを務めていたWayne InouyeをCEOとして迎え入れ、コスト削減と販売台数増加を狙った動きに出た。当時、PCの新しい販売チャネルを探していたGatewayは、買収に伴い自社の運営店舗を閉鎖した。そしてGatewayは、eMachinesが取引していたサードパーティの小売店を利用して、販売を強化した。その後、Gatewayは米国外での販売を再開している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。