オープンソース・イニシアティブ、ライセンス急増への対策を提案

Stephen Shankland(CNET News.com) 2005年03月03日 13時46分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Open Source Initiative(OSI)の会長に先ごろ就任したRuss Nelsonが米国時間2日、一部から問題視されていたオープンソースライセンス急増に対処するための提案を行った。

 OSIは、各ライセンスに正式なオープンソースのステータスを認めるにあたり、10項目からなる定義を満たすよう求めている。同組織の共同設立者であるEric Raymondの後任として2月にOSIのトップに就任したNelsonは、この定義に3つの要件を追加することを提案した。

 Nelsonは、オープンソースのメーリングリストに投稿したメッセージのなかで、ライセンスは既存のものと重複してはならない、明確に書かれた簡素で理解できるものでなくてはならない、特定の個人やプロジェクトあるいは組織を付随する添付ファイルに移動させることで再利用可能となるものでなくてはならない、という3項目を満たすことが新たに求められると述べた。

 現在50種類以上が存在するオープンソースライセンスは、削減に向けた具体策が求められていた。オープンソースライセンスは、Linux OSのコア部分、Firefoxウェブブラウザ、Apacheサーバソフトウェア、そしてSun MicrosystemsのSolaris向けのものをはじめ、数千件のプロジェクトに適用されている。

 オープンソースにより、プログラムのソースコードをだれでも共有/修正/再配布できるようにする協調プログラミングのメカニズムが大幅に進化した。だが、ライセンスの急増により、オープンソース活動に事務的な問題が発生している。

 OSIによる今回の動きに対して、主要なオープンソース擁護者の1人であるBruce Perensは条件付きでこれを支持すると述べた。「Open Source Definition」という著書もある同氏は、OSIの共同設立者の1人だが、1999年に同グループを離れている。

 「OSIが採用する項目としては良いと思う。しかし、これらはオープンソースライセンスの定義というよりも、OSIの認定ガイドラインといった部類に属するものだと思う」(Perens)

 知的財産を専門にする弁護士のLarry Rosen、Hewlett-Packard(HP)のMartin Fink、Computer AssociatesのSam Greenblattなど、ライセンス数削減に取り組んでいる人々の主張によると、ライセンスの数が多ければ、互換性のない孤立したオープンソースコードが氾濫するという。そうなれば、プログラマーは作業の成果を互いに共有できなくなってしまう。また、参加を考えている側にすれば、新しいライセンスの理解に要する時間が余計にかかってしまうことになる。

 しかし、Nelsonが2日に明らかにした提案には、早くも一部から批判が上がっている。サンノゼ州立大学が進めるSilicon Valley Open Source Research ProjectのJoel Westは、ライセンスの重複を認めないというのは「管理上の細かい問題であって、オープンソースムーブメントの原則ではない」と述べている。

 「モーゼが十戒に『期限内に納税申告すべし』と付け足すようなものだ」(West)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
ビジネスアプリケーション

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化