パソコン向けパッケージ製品を開発・出荷するホロンは4月22日、Linux環境をWindows上で実現するためのソフトの新版「X on Windows 3」を店頭パッケージ出荷する。価格は9240円(税込み)。
X on Windowsは、米Cygnus Solutions(現在は米Red Hat)が開発したCygwinと呼ぶフリーソフトウェアをベースに、ヘルプの日本語化やアプリケーションの導入手順にRPM(RPM Package Manager)を採用するなどの付加価値を付けて商用化したパッケージ商品である。Cygwinのディストリビューションパッケージといえる。
元となるCygwinは、Windows上で動作するLinuxアプリケーション実行環境と、各種のアプリケーションで構成する。WindowsにCygwinを導入することで、Linux環境と同様に、シェルや各対話型言語処理系、Cコンパイラやフィルタなどのツール群、ウェブサーバなどのアプリケーションを利用できる。
X on Windowsの新版では、Cygwinのバージョンを最新版に合わせるとともに、収録するアプリケーションの数を従来の約400個から約550個へと増やした。また、設定が面倒だった印刷機能を変更し、Windows上で使っているプリンタを簡単な設定で使えるようにした。また、日本語入力かな漢字変換で用いる辞書に、Windows標準のMS-IMEを利用できるようにした。
稼働OSはWindows 2000以降。別途、同ソフトにWindows用のXサーバソフトをバンドルした「X on Windows 3 Expert」を1万5540円で用意した。X on Windows 3のCygwin環境もXサーバを含んでいるが、Expert版が含むXサーバはCygwin環境下でなくても動作するWindows版のソフト。なお、Xサーバとは、Linux/Unixの標準的なウインドウ・システムであるX Window Systemを利用するためのフロントエンド部分である。