インターナショナルデーターコーポレイションジャパン(IDC Japan)は、2004年第4四半期(10月〜12月)に調査した時点での、国内の産業別のITサービス市場規模の予測を4月14日に公開した。2004年以降成長を続けるIT市場は2009年まで年平均成長率2.4%で成長し、2009年には12兆6426億円に達する。
2003年(1月〜12月)の国内IT市場規模は10兆9900億円で、2004年(1月〜12月)の市場予測値は前年比2.27%増となる11兆2430億円。成長率を年ごとにみると、2004年が2.27%、2005年が1.07%、2006年が2.11%、2007年が2.84%、2008年が3.10%、2009年が2.76%となる。
2005年の成長率が鈍化していることについて同社は、景気回復局面が現在踊り場にあることに加え、ベンダー間の激しい競争によってIT製品やサービスの価格低下が続き、IT投資金額の急速な増加に反映されない点などを挙げる。
製品分野別の国内IT投資動向は、ITサービス市場が安定成長期に入ったほか、アウトソーシングサービスも価格競争や契約規模の縮小傾向がみられる。パッケージソフト市場は、セキュリティソフトやアプリケーション・ライフサイクル管理、ストレージ・ソフトなどシステム・インフラストラクチャ関連ソフトが堅調。ハードウェア市場は低価格製品への需要シフトとベンダー競合による製品価格低下から、引き続き縮小傾向にあると予測する。