インテルは6月8日、ブレードサーバ用ボード規格AdvancedTCA(ATCA)に準拠した3種類のブレード製品を発表した。通信機器メーカーや通信事業者に向けて提供する。
ATCAは通信機器向けの業界標準規格で、複数の高性能プロセッサや高速インターコネクトテクノロジを高密度なブレードシステムで利用できるようにしたもの。新製品の「NetStructure MPCBL0010 シングル・ボード・コンピュータ」、「NetStructure IXB28504xGbEFS セキュア・パケット・プロセシング・ブレード」、「NetStructure MPCMM0002 シャーシ・マネージメント・モジュール」を利用することで、システムの拡張が容易になり、マルチメディア関連の新サービスを展開しやすくなると同社では説明している。
3つの新製品は、ATCA準拠の汎用シャーシに収容できる。各製品の概要は以下の通り。
- NetStructure MPCBL0010:
動作周波数2.80GHzの低電圧版Xeonプロセッサと4Gバイトのメモリを搭載するシングルボードコンピュータ。2つのアドバンスドメザニンカード(AMC)サイトにより、PICMG3.0準拠の他社製品と相互接続が可能。予定価格は34万3600円(※)。7月に出荷を開始する - NetStructure IXB28504xGbEFS:
IXP2850ネットワーク・プロセッサを搭載するパケットプロセッシングブレード。セキュリティゲートウェイ機能など、IMSアプリケーションに最適化したパケット/コンテンツ処理機能を備える。2種類の暗号化ユニットを集積したIXP2850により、AES(Advanced Encryption Standard)および3DES(Triple Data Encryption Standard)といったIPSec暗号化アルゴリズムの高速処理が可能。予定価格は132万1000円。9月に出荷を開始する - NetStructure MPCMM0002:
ATCA対応ブレードおよびサブコンポーネントを一元管理するモジュール。前機種の「NetStructure MPCMM0001」よりも小型化したため、より多くの他社製シャーシで利用できるようになった。予定価格は13万1200円(※)。6月8日に出荷を開始する
※ MPCMM0001およびMPCMM0002の価格は、1ドル=107.37(2005年6月6日)で計算した参考価格
また、インテルはNetStructure MPCBL0010の後継製品「Thermopolis」(開発コード名)の技術仕様も公開した。デュアルコアプロセッサであるデュアル・64ビットXeonプロセッサ(2.80GHz版)を搭載する。サンプル出荷は7月に開始する予定だ。