ACCESS(荒川 亨社長)と沖電気工業(篠塚勝正社長)は6月23日、モバイルIP電話向けソリューションで協業すると発表した。業界で初めて、インターネット閲覧とVoIPを統合したモバイルIP電話環境「VoIP統合クライアント環境」の共同開発に成功したことによるもので、今後、通信キャリアや情報端末製造会社向けに具体的な商品化を進めていく計画。
ACCESSは、ブラウザ機能を始めとする端末側に高機能を組み込む技術で多くの実績をもち、携帯端末向けソフトウェアスイート「NetFront Mobile Client Suite」などを展開している。一方、沖電気は大規模なIP電話設備の構築ノウハウをもち、黎明期のナローバンドネットワークから近年のブロードバンドネットワークにいたるまで、環境に合わせて最良の音質を追求したVoIP製品を提供している。
両社は、これらのソリューションを連携することで、モバイルアプリケーション環境とリアルタイムコミュニケーション環境を融合した新しいモバイルソリューションの提供が可能になると判断。ACCESSの「NetFront Mobile Client Suite」と沖電気のVoIP技術を連携し、インターネットの閲覧とVoIPをシームレスに統合したモバイルIP電話環境「VoIP統合クライアント環境」を開発した。
「VoIP統合クライアント環境」は、沖電気のIPテレフォニーサーバー「IP CONVERGENCE Server SS9100」やSIP対応J2EEアプリケーションサーバー「SipAs on WebLogic」と連携したソリューションを構築することで、ACCESSの「NetFront」を活用したモバイル情報システムと高機能なIP電話システムを融合したモバイルビジネス環境を実現する。海外のIP電話市場向けにも応用可能。