日本ヒューレット・パッカード(日本HP、小田晋吾社長)と松下電工インフォメーションシステムズ(松下電工IS、河村雄良社長)は6月30日、シンクライアントソリューション事業で提携すると発表した。今後急成長が期待されるシンクライアント分野における積極的な市場開拓とシェアの拡大をめざす。
両社は今後、同事業のシステム販売について協力体制を構築する。具体的には、日本HPは、松下電工ISに対し、クライアントハードウェア「HP Compaq t5710シリーズ」をはじめ、アプリケーションサーバーやネットワークストレージなどのハードウェアコンポーネントを供給し、付加価値の高いサーバーベースドコンピューティング構築を行う。
一方、松下電工ISは、シンクライアントソリューションにおける日本HPの戦略的パートナーとして、販売活動での協業ばかりでなく日本向け製品についての開発部門へのフィードバックや共同技術検証など、幅広い分野でパートナーシップを構築していく。Windows Based Terminalに始まるシンクライアント専用機器での豊富な経験とノウハウを生かし、日本HPが供給するWindows XP Embeddedをプラットフォームとした次世代シンクライアントを、製造業や自治体のセキュリティ端末として販売する。シンクライアント事業全体で06年3月期に40億円の売上を目指す。
また両社は、顧客の要望にさらにきめ細かく迅速に対応できる体制の確立においても協業する。日本HPはハードウェア製品などインフラストラクチャの販売サポートを強化し、共同マーケティング、コンピテンスセンター設置、人材開発の支援を実施。松下電工ISは、顧客へのソリューション提案とシンクライアントシステム構築を行う。