IBMは米国時間2日、同社情報管理グループのてこ入れを目指し、顧客データ統合用ソフトウェアを開発するDWLの買収計画を発表した。
IBMは、昨年から情報管理市場での買収を急激に増やしてきており、DWLは5件目の買収先となる。同社が過去4年間に買収したこの分野の企業の数はあわせて9社となる。
DWLは、社内の多数のデータ領域から1社の顧客あるいは見込み客に関するレコードをリアルタイムで集めるミドルウェアを開発している。
IBMのJanet Perna(情報管理担当ゼネラルマネージャ)は、「複雑性に切り込み、顧客の正確な姿を提示できる能力が、今日の情報管理のなかで、最も重要な側面の1つとなっている」と声明のなかで述べている。
DWLは、これまでIBMの戦略パートナーとして活動しており、今後は同社の情報管理グループの傘下に入る。この契約は2005年後半にまとまる見通しだが、金銭面の条件は明らかにされていない。
IBMの広報担当Christopher Rubsamenは、「これまでバラバラだったものが、かなりまとまり始めている」と述べた。「やはり戦略的なビジネスパートナーだったAscentialの買収も6月に完了し、両社がわれわれの情報管理やオンデマンド関連の戦略とうまく連動している」(Rubsamen)
Ascential Softwareは、データファイルの移動やフォーマットで企業を支援するデータ統合製品を開発している。Rubsamenは、DWLの技術が特定のレコードを掘り下げ、これらをリアルタイムでトラッキングするようになる、と付け加えた。
米国企業が、さまざまな情報元やシステムから集めた情報を組み合わせ、組織の動きをモニターしようとしているなかで、情報統合は各社にとって高い優先順位を持つ課題になっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ