SAS Institute Japan(SASジャパン、堀 昭一社長)は、全社的信用リスク管理の金融機関向けエンドトゥエンドソリューション「SAS Credit Risk Management(日本語版)」の提供を開始すると発表した。2年間で10サイトに導入していく計画で、これを機に、金融業界におけるさらなるシェア拡大を目指す。
組織全体にわたって、信用リスクを正確に予測・モニタリング・レポーティングするソリューションで、(1)信用リスク管理に影響を与える複数の要因間の複雑な関係を検証するための高度なモデリング手法をサポートする「SAS Credit Scoring」、(2)債務者セグメント単位や個社別単位など、あらゆる切り口によって各種分析を行う機能を提供する「SAS Portfolio anagement」、(3)信用リスク関連情報の統合データベースとして、数々の構築事例から導かれた最適なデータモデルとシステム基盤を提供する「SAS Credit Risk Warehouse」、(4)グループ横断的なリスク管理実現に必要なWebベースレポーティング環境として、組織に沿った柔軟な報告体制を実現するとともに、各国規制環境に準拠したさまざまなディスクローズ要件を実現する「SAS Credit Risk Dashboard」─―の4つのコンポーネントから構成される。
また、EIPを基盤に包括的な「BI機能」を提供するとともに、同社が開発した信用リスクに特化したデータモデルを提供することで、リスク管理ソリューションの導入を迅速化する。この付加的なデータモデルにより、さまざまな資産種類/保全情報/マーケットデータ/その他リスクファクターデータの統合を容易に行うことができる。さらに、オープンで柔軟・拡張性に富んだアーキテクチャを提供することで、既存のシステムやアプリケーションの価値を最適化、企業におけるクレジットコンプライアンスの強固な基盤として機能させ、効果的な信用リスク管理の基礎を創出する。
金融機関は、透過的なフレームワークにおけるデータ収集・分析・レポーティングを実現し、規制に準拠するだけでなく、潜在的損失に対応する正確な資本配分を実施していくことが可能となる。