SAS Instituteは米国時間11日、ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアスイート「SAS Enterprise BI Server」の最新版を発表した。同製品を導入すると、バックエンドのデータソースにクエリを行い、保存された情報を分析したり、レポートを作成したりすることができる。
同社幹部によると、最新版では使い勝手の改善に力を入れたという。最新版には、ユーザーが本格的な技術トレーニングを受けなくても使えるような視覚的なツールが搭載されている。
「長いこと、ハイエンド向けのデータ解析ツールを提供してきた。そろそろ顧客のすそ野を広げたいと考えている」とSASの創業者兼CEOのJames Goodnightは述べた。「最新版により、CognosやBusiness Objectsなどの競合との戦いを勝ち抜くことができるようになった」(Goodnight)
同社のBI製品はこれまで、将来の結果を予想する統計解析などの高度なタスクで用いられてきた。たとえば、通信事業者はSAS製品を利用して、過去の顧客データを分析し、今後どの顧客がサービスを解約しそうかを予測することができる。
SASが2004年にSAS Enterprise BI Serverをリリースしたときには、同製品は、さまざまな機能を提供するパッケージと位置付けられていた。一方、最新版は、他社のBIソフトウェアと競合することを意識して作り込まれている。
アナリストらによると、BIは業務アプリケーションの中でも急成長している分野という。企業顧客は、規制に対応したり、トランザクションシステムから価値ある情報を抽出したりする目的で、レポート作成や分析機能を提供するツールに投資している。
非公開企業であるSASの2004年の売上は15億ドルだったと、Goodnightは述べる。また、同社では2005年も2けた成長を見込んでいるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ