Scientigoはこうした話し合いを踏まえて、Amazon.comといったXMLを利用するソフトウェア企業や大規模な組織から同特許の使用料金を徴収していく意向だと、Bryantは自信をのぞかせた。
多大な悪影響
このようなライセンス料の請求が横行すると、大きな悪影響が生まれる懸念がある。XMLは、情報をさまざまな形式で蓄積/共有するための方法として、購入注文からウェブページのコンテンツまで幅広く利用されている技術だからだ。
大半のソフトウェア企業ばかりか、個人の開発者や企業の顧客も、何らかの形でXMLを使用している。XML標準を策定したのはWorld Wide Web Consortium(W3C)で、初期ドラフトを1996年末に、XMLバージョン1.0を翌1997年12月に勧告している。
特許関連弁護士でボストンのBromberg & Sunsteinの共同設立者でもあるBruce SunsteinはScientigoの特許に目を通した結果、同社のXMLに対する申し立ては通らないだろうと推測している。
Sunsteinは、XMLが1980年代に登場したSGML(Standard Generalized Mark-up Language)から派生したことを指摘している。またSGML自身も、1960年代のコンピューティング概念から生まれたものだ。Scientigoの主張に対する訴訟が起こされた場合、同社はすでに存在しているすべてのデータフォーマット技術に関して、問題を解決しなければならなくなるだろう。
IBMの関係者は、同社の知的財産関連弁護士がScientigoからまだ申し立てを受けていないと述べている。
またMicrosoftは、Scientigoと連絡を取ったかどうかについてコメントするのを拒否している。
Microsoftで知的財産ライセンシングを担当するビジネス開発ディレクターDavid Kaeferは「XMLは長い間利用されてきた技術で、特定の特許がこれと深い関係にあると考える者はいない。通常、特許の対象は非常に狭く、産業全体に適用されることはほとんどない」と話している。
W3Cの広報担当Janet Dalyによれば、同組織はScientigoから連絡を受けていないとのことだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ