フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは11月22日、シングルチップで複数の機能を提供する「ColdFire MCF532x」および「MCF537xプロセッサ・ファミリ」を発表した。新製品は、工業用アプリケーション向けのフレキシブルなコネクティビティオプションにより、増大するマンマシンインターフェースへのニーズに対応する。
MCF532xおよびMCF537xファミリは、ColdFireシリーズで初めてUSBホストモジュールとUSB OTG(On-The-Go)モジュールをオンチップに搭載した製品。両製品とも、V3 ColdFireコアをベースに、240MHzで211MIPSの性能を実現している。またMCF532xは、LCDコントローラをオンチップに搭載することで、高い性能とコストの削減を実現する。
高い制御性、接続性およびセキュリティが特長の両製品は、工場オートメーション、ヘルスケアモニターおよび小売向けPOSスキャナなどの組み込みアプリケーション分野での需要が期待されている。MCF532xおよびMCF537xファミリの発表により同社は、32ビットプロセッサ分野における競争優位性をさらに高めることができるとしている。
そのほかフリースケールでは、MCF532xおよびMCF537x ColdFireファミリ向けに開発された包括的な設計および評価プラットフォームを提供する。両プラットフォームとも、Fire Engineと呼ばれるプラグインシステムをモジュール上に搭載しており、アプリケーションに直接組み込むことができる。
MCF532xファミリは、すでにサンプル出荷が開始されている。一方、MCF537xファミリのサンプル出荷は2006年1月を、MCF532xおよびMCF537xファミリの量産出荷は2006年の第2四半期を予定。1万個購入時の1個あたりの参考価格は、MCF532xが10ドルより、MCF537xが11ドルより。