富士通、東芝、NECエレクトロニクスの3社は2月15日、モバイル機器向け擬似SRAMインターフェース共通仕様の新版「COmmon Specifications for MObile RAM(COSMORAM)Rev. 4」について合意に達したと発表した。Rev. 4では、新たにダブルデータレート(DDR)バースト機能やショートレイテンシモードの仕様を共通化している。
3社は擬似SRAMの仕様を共通化し、2002年3月にページモード機能搭載仕様COSMORAM Rev. 1、2003年2月にバースト機能搭載仕様COSMORAM Rev. 2、2004年9月にバースト機能付き仕様COSMORAM Rev. 3という共通インターフェース仕様を発表してきた。
新版のCOSMORAM Rev.4では、2つのクロック信号の立ち上がりに同期してデータを読み書きすることでデータ転送速度を最大2倍に高速化するDDRバースト機能についての仕様を共通化した。さらに、初期アクセスタイムを従来の約半分に短縮できるショートレイテンシモードの仕様も定め、実行データ転送速度も向上させた。そのほか、容量や電源電圧範囲、コントロール端子の名称および機能、真理値表、モードレジスタの設定方法、ACタイミング規格値の共通化も実施した。
仕様共通化のメリットについて、3社は「設計基板の共通化による設計期間の短縮や設計効率の向上と、3社による安定した擬似SRAM製品の供給」を挙げる。
COSMORAM Rev. 4準拠の擬似SRAMは、3社がそれぞれ独自に製造および販売し、2006年度末より利用可能となる予定だ。