BEA Systemsは米国時3月1日、ビジネスプロセス管理ソフトウェア企業Fuegoを現金8750万ドルで買収したと発表した。
2005年にはおよそ半ダースもの買収を発表/締結したBEAは、Fuegoの取得を通して、サービス指向アーキテクチャ(Service-Oriented Architecture:SOA)市場におけるみずからの存在感をさらに拡大させようともくろんでいる。
BEAの最高経営責任者(CEO)であるAlfred Chuangは、「当社の『AquaLogic』ポートフォリオにFuego製品を加えることで、ビジネスプロセスを統合するための統一的なSOAベースプラットフォームを提供できるようになる」と、声明の中で述べた。
Fuegoは、分析やモニタリング、ヒューマンワークフローといった分野のビジネスプロセス管理(Business Process Magagement:BPM)を向上させる技術を、企業役員やマネージャーに売り込んできた。BPMはSOA市場の中でも成長の速い領域だと考えられると、BEAの幹部は話した。
今回の買収に際して、BEAはFuegoの製品を「AquaLogic Business Service Interaction」新製品ラインの基礎として利用していく予定だ。BEAは2005年夏以来、AquaLogic製品ラインを半ダースほど発表しており、AquaLogic Business Service Interactionもそのうちの1つである。
Fuegoの買収以前、AquaLogicは、ビジネスアプリケーションの開発プロセスを簡素化したいと考えるソフトウェア開発者を主な対象としていた。ソフトウェア設計者はAquaLogicを利用して、Webサービスプロトコルを用いるアプリケーションを製作し、アプリケーションとメッセージングソフトウェアの間でデータ共有を図ることができる。こうしたプログラム間のコミュニケーションを実現できれば、開発者はJavaコードを記述しなくて済むようになると、BEAは述べている。こうした背景の下でFuegoを買収したBEAは、AquaLogicラインの顧客対象を企業役員やマネージャーにまで拡張し、BPM製品を提供していこうとしている。
FuegoのCEOであるJohn Lauckは、アナリストとの電話会議で、「ここ2年間で、BPMは成熟を見せるようになった。企業はSOA戦略の一環として、エンタープライズ規模でBPMを導入し始めている」と発言した。
Fuegoは主にIBMやTibco Softwareと競合しており、金融サービス/電気通信/航空といった産業に力を入れてきている。JPMorgan ChaseやSouthwest Airlinesも、同社の顧客だ。
IBMおよびTibcoとの「直接的な競合に直面した過去12か月間においても、契約を失うことはなかった」と、Lauckは話している。
FuegoはかつてPlumtree Softwareと機器製造契約を結んでいたが、BEAがPlumtreeを2億ドルで買収してからは、同社と親交を深めるようになった。Plumtreeは、ウェブポータルアプリケーションツールを提供している企業。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ