NTTコムウェアは6月6日、同社が販売する「e-UBFエンタープライズ指紋認証ソリューション」と、サン・マイクロシステムズが販売する「Sun Rayウルトラシンクライアント」を組み合わせた「e-UBF for Sun Ray Kit」を8月より販売開始すると発表した。
e-UBFエンタープライズ指紋認証ソリューションは、指表面の凹凸断面を数値化して高速認証する「周波数解析方式」を採用した企業向け指紋認証ソリューションだ。Windowsログオン時や各種アプリケーションのIDとパスワードによるアクセスを指紋認証で行うことができる。
Sun Rayウルトラシンクライアントは、情報をサーバで一元管理し、端末自体にはハードディスクやOSを持たない「シンクライアント」と呼ばれるコンピュータ端末。端末側にはネットワーク経由による通信処理と受け取った画像を描画するファームウェアのみが搭載されている。
e-UBF for Sun Ray Kitは、e-UBFエンタープライズ指紋認証ソリューションのクライアント端末として動作する、指紋を利用した認証システムで、Windows版と同じ「周波数解析法」(表面の凹凸断面を数値化して高速確認)を採用している。この方式は従来の指紋認証製品と異なり、指紋登録ができない人は基本的に存在しない。
さらに、指紋画像全体の画像を保存する必要がないため、指紋画像が流出する恐れがないという。また、指紋入力装置には、センサ表面上で指を滑らせて使用する「スイープ型」を採用しているため、指紋の痕跡を残さず、利用者の心理的な抵抗感も軽減できるとしている。Sun Rayウルトラシンクライントで使用するICカードと併用することにより、より高いセキュリティと利便性を提供できるとしている。
なお、サン・マイクロシステムズは、6月7日から9日まで幕張メッセで開催される「INTEROP TOKYO 2006」において、本製品のデモと展示を行う。