デルは6月20日、新型x86サーバ「PowerEdge 1950/1955/2900/2950」4モデルと、新型ミッドレンジ向けNAS装置「PowerEdge 2900/2950 Storage Server」の2モデルを発表した。同日より順次販売する。
新型サーバ4モデルは、インテル「Xeon」の最新版でデュアルコアプロセッサとなる5000番台(開発コード名「Dempsey」)または5100番台(同「Woodcrest」)を搭載する。その結果、既存モデルの「PowerEdge 2850」と比べると、「処理性能が最大152%(PowerEdge 1950の場合)向上し、消費電力が最大25%(PowerEdge 2950の場合)低減する」と、デル エンタープライズマーケティング本部 本部長の桜田仁隆氏。PowerEdge 2950は、消費電力1W当たりの処理性能が169%高いという。
メモリはFully Buffered DIMM(FBD)DDR2を採用し、従来比3倍にあたる最大4.8Gbpsのスループットを実現するとともに、最大メモリ容量を4倍に増やした。ハードディスク(HDD)はホットプラグ対応で、Serial Attached SCSI(SAS)またはシリアルATA II(SATA II)が選択可能だ。SASの場合、ラックマウントタイプのモデルは2.5インチと3.5インチのいずれかを選べる。標準でインテルの仮想化技術「Intel Virtualization Technology(VT)」に対応している。各モデルの概要と税込み価格は以下のとおり。
- PowerEdge 1950:省スペース、高コストパフォーマンスの1Uラック型サーバ。27万3420円から
- PowerEdge 1955:高密度設置が可能なブレード型サーバ。価格は未定
- PowerEdge 2900:高拡張性、高可用性のタワーまたは5Uラック型サーバ。26万820円から
- PowerEdge 2950:2Uラック型サーバ。30万4920円から
デルでは、スケールアウト型のシステムを推進しており、新型サーバを「スケーラブルコンピューティングを加速させるもの」(デル・プロフェッショナル・サービス事業部 兼 アドバンスト・システムズ・グループ 技術本部長 諸原裕二氏)と位置づけている。諸原氏は、「PowerEdgeのように高パフォーマンスの製品が出たことで、x86サーバの適用範囲が広がり、Unixサーバなどからの置き換えが加速できる」としている。
一方、新型NAS装置の2モデルは、OSとして「Microsoft Windows Storage Server 2003 R2 Workgroup/Standard/Enterprise Edition」を採用。ホットスワップ可能なSASまたはSATAのHDDに対応し、最大記憶容量は5テラバイトとなった。外付けファイバチャネルやiSCSIなどのネットワークストレージ、Direct Attached Storage(DAS)、テープバックアップ製品との接続も可能だ。両モデルの概要と税込み価格は以下のとおり。
- PowerEdge 2900 Storage Server:充実した豊富な信頼性/可用性/保守性(RAS)を備えるタワーまたは/5Uラック型NAS。36万5820円から
- PowerEdge 2950 Storage Server:大容量化やクラスタ構成が可能な2Uラック型NAS。37万8420円から