Googleの検索アプライアンスにセキュリティホールがあることが明らかになった。同社の検索アプライアンスを使用するウェブサイトは、機密性の高い情報を盗み出すフィッシング詐欺に悪用される危険性があると、米国時間11月27日に専門家が警告を発している。
「Google Search Appliance」および「Google Mini」は、銀行や大学などの組織がウェブサイトに検索機能を追加するために使用している。このたび、これら検索アプライアンスにおいて、特定の文字コードの処理方法に脆弱性が見つかった。脆弱性が悪用されると、攻撃者は、信頼できるサイトにつながるように見せかけた悪質なリンクを作成し、ユーザーを悪質なコンテンツに誘導することができてしまう。
NIST.orgというサイトを運営するセキュリティ専門家John Herron氏は、「この脆弱性は、多くの大規模なウェブサイトに影響する」と電子メールで述べた。「悪意のあるリンクをクリックしてしまうと、ウェブサイトの実質上の改ざんを基本的に許してしまうことになる」(Herron氏)
この脆弱性は、クレジットカード番号や社会保障番号などの個人情報を不正に聞き出そうとするフィッシング詐欺を誘発する恐れがある。
Googleの広報担当者は27日付けの電子メールのなかで、同社がこの問題に気づいたのは先週のことだったと述べた。「すべての顧客に問題を通知し、アプライアンスの保護方法を明示した」とメールには書かれている。Google Search ApplianceやGoogle Miniのユーザーからこの問題による被害は報告されていない、と付け加えている。
Googleは感謝祭休暇直前の11月22日に、すべての顧客に勧告を発信したと、同広報担当者は述べた。また次期版の製品では、この脆弱性が修正されるという。
このクロスサイトスクリプティングの脆弱性で問題となっているのは7ビットのUnicode Transformation Format(UTF-7)でエンコードされた文字列。Googleのアプライアンスに存在するこの脆弱性からインターネットユーザーが身を守る方法の1つは、ウェブのリンク先をよく見ることである。セキュリティ専門家らによると、不正目的で作成されたリンクの文字列は非常に長くなるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ