NTTドコモは2月5日、総務省の委託事業「平成18年度ユビキタスラーニング 基盤の開発・実証実験」で、教材や学習履歴を携帯電話とPCで共有してシーム レスに学習できる共通基盤を開発したと発表した。
今回開発した共通基盤の技術は、携帯電話向けeラーニングコンテンツの技 術仕様を、PC向けeラーニングコンテンツの標準的技術「SCORM規格」と互換性 のある仕様として策定したもの。
教材コンテンツの配信や学習状況の一元管理ができるよう、サーバーと携帯 電話間の通信フォーマットなどインターフェイスの仕様を策定。複数の事業者 が参入できるように、携帯電話における教材コンテンツの標準化仕様も策定し た。また、携帯電話のキャリアに依存しないマルチキャリアでの学習を可能に するため、LMS(Learning Management System)各サーバーの構成や機能、携 帯電話用アプリケーションの機能などについても策定した。
コンテンツ提供者は、1つの教材をPC向けと携帯電話向けの両方に提供する ことが可能。既存のPC向けコンテンツを新たに携帯電話向けとして流用したり、 状況に応じてPCと携帯電話を使い分けたりといった相互利用可能なコンテンツ も提供できるようになる。
また、携帯電話のカメラ機能を利用した体験型学習ができる技術や、携帯電 話での学習時にコンテンツの一定量をあらかじめダウンロードしておき、サー バーへのアクセス回数を少なくすることで、電波状態を気にせず学習できるな ど、ユビキタス環境での利用に適した技術なども取り入れた。
同社とベネッセコーポレーションは開発成果の検証を行うため、野菜につい て親子で学べる実証実験をイオン北戸田ショッピングセンターで行う。開催は2月17、18日の2日間。協力は同ショッピングセンター、ユビキタスラーニング 推進協議会、東京大学大学院情報学環。